...吾人の心一度この隠れたるの声に触るゝや、乃ち襟を正し、粛然(しゆくぜん)又森然(しんぜん)として『歴史の意義』の尊厳に打たる...
石川啄木 「閑天地」
...乃公はどうも変だと思って...
魯迅 井上紅梅訳 「狂人日記」
...六千円乃至(ないし)一万円の運動費を消費するではないか...
大隈重信 「選挙人に与う」
...もしか乃公(わし)に善からぬ事があつたら...
薄田泣菫 「茶話」
...乃公は今夜この湖に身を投げて死んでしまうつもりだった...
太宰治 「竹青」
...―――笠朝臣金村(かさのあそみかなむら)のいわゆる「三吉野乃多芸都河内之大宮所(みよしぬのたぎつこうちのおおみやどころ)」...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...村人が侮辱乃至譴責の意を表わす目的で表扉にタールを塗る...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...一般論理学乃至形式論理学を以て最も当然な且つ著しい代表者とする処の論理学は...
戸坂潤 「科学方法論」
...閣下乃ち自由党をして単に政略的関係若くは利益の下に永く盲従せしめんと欲する乎...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...また乃公(おれ)の出る幕になった」そこで近辺に住む子分たちに触れを廻し...
中里介山 「大菩薩峠」
...維持者乃至供給者であるといはねばならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...すなはち民族乃至特に人類の歴史は文化の實現の舞臺と看做される...
波多野精一 「時と永遠」
...乃公(おれ)が打(うっ)て見せる...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...曾て乃木大將が腹を切つて死んだ頃...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...乃至排印に当つての誤植か知らぬが...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...新八はまた宇乃を見た...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...――宇乃はいまなにを考えていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それと、彼は何よりも、お喜乃という、あの元結売りの娘が眼に残った...
吉川英治 「治郎吉格子」
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