...」と主税は懐手で一ツ肩を揺(ゆす)る...
泉鏡花 「婦系図」
...主税は額に手を当てて...
泉鏡花 「婦系図」
...主税は黙って拳(こぶし)を握る...
泉鏡花 「婦系図」
...且つその顔色(かおつき)が、紋附の羽織で、(ふき)の厚い内君(マダム)と、水兵服の坊やを連れて、別に一人抱いて、鮨にしようか、汁粉にしようか、と歩行(てく)っている紳士のような、平和な、楽しげなものではなく、主税は何か、思い屈した、沈んだ、憂わしげな色が見える...
泉鏡花 「婦系図」
...主税は思わず眉を寄せた...
泉鏡花 「婦系図」
...と堪(たま)りかねて主税が云うのを聞いて...
泉鏡花 「婦系図」
...主税が真砂町へ出向くと...
泉鏡花 「婦系図」
...」と主税を見向いた...
泉鏡花 「婦系図」
...主税の顔へ目配せする...
泉鏡花 「婦系図」
...」と擦寄って、「地方(いなか)へ行かない工夫はないの?」と忘れたように、肩に凭(もた)れて、胸へ縋(すが)ったお妙の手を、上へ頂くがごとくに取って、主税は思わず、唇を指環(ゆびわ)に接(つ)けた...
泉鏡花 「婦系図」
...早や主税が近寄る時は...
泉鏡花 「婦系図」
...ここに一目見て主税も知った...
泉鏡花 「婦系図」
...主税は足早に続く咄嗟(とっさ)で...
泉鏡花 「婦系図」
...呆気(あっけ)に取られて茫然とした主税は...
泉鏡花 「婦系図」
...早瀬主税は攫徒の補助をした東京の食詰者(くいつめもの)です...
泉鏡花 「婦系図」
...「お前も、この中へ入っていなさるのう」「いいえ、手前は、ほんのお供で――」「詳しい話を聞きましょう、さ、上って――これ、すすぎを早う」「いいえ、これから、華岳寺へ参りまして、また江戸へ」「江戸へ?」「何う処置がきまりますか、皆様の御先途を見届けたいと、存じまして」「それにしても、一寸上って、そして、主税は、働きましたかえ」「ええ」吉右衛門は、頷いて「何んしろ、皆様御無事で、こんな目出度いことは御座りませぬ...
直木三十五 「寺坂吉右衛門の逃亡」
...『主税、潮田、近松、三村の四名は、石町の空家を家主へわたし、何かの始末をいたして参る故、ここへは立ち寄らず、林町のほうへ参って、後刻お目にかかると申し居りました』内蔵助が、主(あるじ)へ断ると、吉田忠左衛門もその後から、『伜沢右衛門も、折角、お招きをうけましたなれど、不破数右衛門と寺坂吉右衛門の二人を伴い、先に相生町(あいおいちょう)の前原の宅のほうへ行きおりました故、失礼をゆるされい』今宵となってはもう何の話も改まって無いように、人々は寛(くつろ)いで、やがて、安兵衛の妻のお幸や小娘が階下(した)から運ぶ膳を前にして、『御老人、遠慮なく御芳志をいただきまするぞ』と内蔵助のあいさつをきっかけにして、一同杯を挙げた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...石川主税(ちから)という人物がある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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