...アレだけの著述をした上にこれだけの丹念な日記を毎日怠らず附けた気根の強さ加減は驚くに余りある...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...リチャアド二世の敗北と廃位に関する丹念な記述のあるのがわかった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...その丹念なことに到(いた)っては驚くばかりでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...頗(すこぶ)る丹念な毛筆の細字で...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...丹念な母親は子供に行水をつかわせた...
徳田秋声 「黴」
...そして其の丹念なことは...
徳田秋聲 「余震の一夜」
...見分けにくい長めの丹念な手跡で書かれて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...髪には丹念なウエーヴがついて...
牧野信一 「街角」
...ピラミツトを描いてそれに丹念な影をつけたりしてゐた...
牧野信一 「妄想患者」
...あごをなでる丹念な手つきなどから判ずると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...ゲーテが自然における個々のものの丹念な観察からその中に横たはる普遍的なものの直観を得たやうに...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...何れも丹念な方法的探究の結果獲得されるものなのである...
矢田部達郎 「心理學」
...その丹念な綜合とが基礎となって...
柳田国男 「海上の道」
...丹念な分類さえしてみれば事実の把握はそう難事でないのであった...
柳田國男 「地名の研究」
...これまた丹念なものでした...
山本笑月 「明治世相百話」
...自然に千鶴子を浄め落す丹念な水使いになろうとした...
横光利一 「旅愁」
...選択する木材も見積りを厭わず丹念なのもとよに似ていた...
横光利一 「旅愁」
...なかなか身粧いに丹念なうえ...
吉川英治 「私本太平記」
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