...これから支度をするのにそう手早くできてたまることかなと婆やは思いながらもせわしない気分になって丸っこい体を転がるように急がせた...
有島武郎 「星座」
...学生さん」渡瀬は十三四らしいその小僧の丸っこい坊主頭を撫でまわした...
有島武郎 「星座」
...丸っこいのは特別に巾着ナスと言うのだそうです...
梅崎春生 「凡人凡語」
...ある時ぽつぽつした彼女一流の丸っこい字で...
徳田秋声 「縮図」
...平凡な丸っこい肉づき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その同じ丸っこい顔に...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...お糸さんという豊かに丸っこい娘さんの琴の音がよく聞えていたが...
長谷川時雨 「源泉小学校」
...六月の上旬になって、頭の丸っこい、柔和な眼つきをした花嫁たちの大群が沖を黝(くろず)ましてやってくる...
久生十蘭 「海豹島」
...それでも何の気なしに中に入るとうす暗い中に婆さんと向いあって思い掛けず娘が丸っこい指先で何かして居た...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...私は丸っこいから精一杯爪先に力を入れて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...昨日丸っこい小さい小包が着きました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すこし上等の料理には茶色の丸っこい松露のようなマッシュルームをつかい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...丸っこい背中を左右にすこし振りはじめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...『おやっ?』勘平の丸っこい眼が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...横肥りで顔の丸っこい若者で...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...棗(なつめ)みたいな丸っこい眼に...
吉川英治 「野槌の百」
...船の舳から丸っこい動物の影が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...丸っこい顔に、大きな眼をもった在郷(ざいごう)の若者である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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