...丸木のほんとうの顔だった...
海野十三 「火星兵団」
...まだ身体のわりに小さい丸い尾ヒレはプロペラのように動いた...
海野十三 「三十年後の世界」
...話は春木少年と牛丸少年の上に移る...
海野十三 「少年探偵長」
...その綿はクルクルに丸めて屑籠に捨ててしまいましたけれど...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...御本丸へ出入りなどあり...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...眼は以前ほどまん丸く開かず...
豊島与志雄 「自由人」
...庄吉が、身体をぶっつけて、獅噛みつくのを、振切ろうと、月丸が、身体を、振ったはずみに、深雪は、月丸の腹に突き立っている脇差から手を放して、立ちすくんでしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...「丸山、こりゃ偽物(にせもの)だぞ」「左様……」「偽物に違いない」「そう言われてみるとなあ」「言われなくても、最初から、わかっていそうなものじゃないか、市川宗家の海老蔵ともあるべき身が、あんな無茶な芝居を打つと思うか」「でも、地方に出ては、見物を見い見い、調子を下げるのかも知れない」「以ての外……そうだとすれば、いよいよ以ての外だ、たとえ見物に目があろうが、なかろうが、芸を二三にするような奴は俳優の風上(かざかみ)には置けない、況(いわ)んや市川の宗家ともあるべき者に……丸山、こいつは偽物だ、われわれは一杯食わされたのだ」仏頂寺弥助は勃然(ぼつねん)として怒り出したが、丸山勇仙はまだ半信半疑なのか、それとも、ここで仏頂寺をほんとうに怒らせては事になると考えたのか、「待て待て、もう一幕見極めようではないか、今度の宗家十八番の勧進帳、これを見ていれば、それが格に合うか、合わないか、大概の素人目(しろうとめ)にもわかりそうなものじゃないか、もう一幕辛抱(しんぼう)し給え……」ところで、一方の道庵先生は悠然(ゆうぜん)として、「さて、今度はいよいよ市川宗家十八番の勧進帳とおいでなすったね...
中里介山 「大菩薩峠」
...会議の席では、海軍の将官連が真ん中に坐り、向側に田中館、長岡、田丸、岡田、寺田というような先生方が並ばれ、手前の側に海軍の技術関係の委員たちが着席という物々しいものであった...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...十道也(どうや)先生長い顔を長くして煤竹(すすだけ)で囲った丸火桶(まるひおけ)を擁(よう)している...
夏目漱石 「野分」
...座主は熊丸の名になっているが...
火野葦平 「花と龍」
...この時はもう優美な日本女性のシンボルであった丸髷はエプロン姿にその象徴をゆずった...
宮本百合子 「新しい婦人の職場と任務」
...「とても機械を揚げるこたあ無理だな」そして大蝶丸のことには触れなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...片隅で屍体の世話を焼いていた丸裸の来島運転士も...
夢野久作 「爆弾太平記」
...下には具足した信玄の体は肩も腰も丸く見える...
吉川英治 「上杉謙信」
...丸の中に帆懸舟(ほかけぶね)をいっぱいに描いてみい」「何になされますか」「名和の家の紋に与えよう」「これは破格な」即座に描いて...
吉川英治 「私本太平記」
...般若丸(はんにゃまる)を抜きはらって...
吉川英治 「神州天馬侠」
...叡山(えいざん)の土牢(つちろう)から逃亡した成田兵衛(なりたのひょうえ)の子――寿童丸(じゅどうまる)が成れの果て――今では修験者の播磨房弁海(はりまぼうべんかい)」「あっ? ――」思わず跳びさがって...
吉川英治 「親鸞」
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