...怪人丸木は、自分の首を拾うと、それを小脇にかかえて、どんどん逃出した...
海野十三 「火星兵団」
...一挺のナイフが丸本の方へとんでいった...
海野十三 「火薬船」
...その次の檻を見よ!……見るからにテカテカと黒光りのする鉄冑(てつかぶと)のような丸い胴...
海野十三 「地球盗難」
...倒れかかった丸太の門柱には...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...と見たとき、丸万が、「おい」初めて口を開くと、それは連れの若者に言っていた...
高見順 「いやな感じ」
...とにかく自分がこの楽器をいじるようになったそもそもの動機は田丸先生に「点をもらい」に行った日に発生したのである...
寺田寅彦 「田丸先生の追憶」
...もっとも河豚のふくれるのは万遍なく真丸(まんまる)にふくれるのだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...丸橋忠彌の召捕から一味悉くお處刑になつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...土が新しくなつてゐる」「――」「今朝その丸窓を開けたのはお前だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ここに居るんだ?」「まあ」光丸は...
火野葦平 「花と龍」
...夫(そ)れに引換(ひきかえ)て大阪は丸で町人の世界で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...雨の日には丸窓の真向きにあたる茶室の細目にあけた障子の間から張番の眼を輝やかせてゐて...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...丸田は息が詰まるやうで返事が出来なかつた...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...丸ビルに用事があっていらっしって偶然に出会わして...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...カイゼルもヒンデンブルグもヒトラーもコミにして丸ごと買える金額だからね...
夢野久作 「近世快人伝」
...それは……」「……………………」「味方の将校のピストルの弾丸(たま)じゃなかったかね」「……………………」「……ハハハ……もう大抵わかったね...
夢野久作 「戦場」
...紀ノ小市丸の知らせで...
吉川英治 「私本太平記」
...蘭丸の顔に、その色や、波の影が、頻りに映る、頻りに揺れうごく...
吉川英治 「新書太閤記」
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