...徳本(とくごう)峠を越えつつある私……峠の中途で...
石川欣一 「可愛い山」
...けれども人がせっかく心を落ちつけて正直に語り続けているその中途で失敬して行くのは...
岩野泡鳴 「猫八」
...痛い所へさわられた様な気がしたんだね――君の話を中途で止(や)めさせて終(しま)ったが...
江戸川乱歩 「疑惑」
...あなたの彫刻が中途で無くなるやうな事があつてはならないと度々言つた...
高村光太郎 「智恵子抄」
...いつぞや民間のオペラで歌の練習生になったこともあるが中途でやめにしたこと...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...中途で死ぬとは……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...顔の筋肉を歪めたまま中途で堅くなった...
豊島与志雄 「蘇生」
...獵師はかう笑ひながら言ひ續けたが坂の中途でどつかりと芝へ腰をおろした...
長塚節 「才丸行き」
...泥棒もやむをえず仕事の中途で逃げたのかも知れない...
夏目漱石 「永日小品」
...中途でもとへ引き返した...
夏目漱石 「坑夫」
...若(も)し中途で君に激されてしまうと...
夏目漱石 「それから」
...自分が中途で失敗(しくじ)ったから...
夏目漱石 「門」
...失敗として中途で放棄するかに精魂を傾ける悦びは...
松濤明 「ピークハンティングに帰れ」
...一旦かきはじめた作品を中途でやめたことは一度もなかった...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...互いに他の人の言葉を中途でたち切ったり...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...そんなに中途で倒れることがこわいのであろうか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...将軍の職たる中途で凡君(ぼんくん)に堕してしまった人といえよう...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...自伝的興味が中途で絶えて自然描写の興味が新しく起これば...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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