...その職に趣味を感ずるに至らずして中途で廃するものが多い...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...私は中途で止めてしまった...
太宰治 「東京八景」
...話の中途でためいきついては...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...わたしは中途で口をいれたのを謝して...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...刈りかけた中途で客間から見た時になるべく見にくくないようにという審美的の要求もあった...
寺田寅彦 「芝刈り」
...ところが中途でしどろもどろになってしまい...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...クリストフはその話の中途で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」と村田は周平の言葉を中途で遮った...
豊島与志雄 「反抗」
...そこは坂の中途で...
中島敦 「プウルの傍で」
...兄さんの態度は碁を中途でやめた時ですら落ちついていました...
夏目漱石 「行人」
...敬太郎(けいたろう)が梯子段の中途で...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...とうとう学資もつづかず中学を中途でやめてしまつて名古屋の陶器会社へ陶工にはいつてしまつた...
林芙美子 「幸福の彼方」
...マズルカが中途で...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...中途で廢(よ)してもいゝと云つて學校通ひを嫌つた時は...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...階段の中途で一人は上に一人は下に立ち止って顔を向けあって何か喋っている...
「海流」
...中途で引返した私...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...遠く白頭山の西麓から発して、中途で虚川江、長津江、近く渾河や靉河を入れて、全長百四十里に及ぶ此河は、水量の尠いと共に急勾配の河床と岩礁とが多く、江口から安東までさへ吃水四尺以上の汽船は航行し難い...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...武蔵の眠っている一棟の板小屋は、それと共に、崖の中途で、支えている床柱(ゆかばしら)を外(はず)され、ぐわうーんと凄い音をたてながら、棟も板も、乱離となって、千仭(せんじん)の底へ呑まれてしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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