...鉄骨造の建物の中には、中空階段が設けられているものもあります...
...学匠もろとも中空を射る矢のやうに翔(かけ)りながら...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...まるで線香の煙のような一すじの雲が中空(なかぞら)にたなびいたと思いますと...
芥川龍之介 「竜」
...地球はまた中空ではない...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...あざやかな緑色の中空をつくる...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...月は中空にかかっていた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...たぶん諸君はついに地球の内部に降りていくべき「シムスの穴」〔ジョン・シムス(一七八〇―一八二九年)は地球が中空で両極に穴があるという説を立てた〕を発見するかもしれない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...額(ひたい)にリボンをかけたような青と赤で筋取ったネオンが寂しく中空に眺められ...
徳田秋声 「仮装人物」
...中空に聳え立っていた欅の大木は...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...上弦の月が中空にかかっているのを後ろにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...谷の中空に揺曳している...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...年中空つ尻のお前が入山形(いりやまがた)に二つ星の太夫と色事(いろごと)の出來るわけはねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夏中空家であつた隣家の庭に...
林芙美子 「柿の実」
...機関砲の火が、火竜(かりゅう)のふく焔のように、中空に光った...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...その内部は常に多くは中空なり...
牧野富太郎 「植物記」
...回祖(マホメット)の鉄棺が中空に懸るてふ(〔という〕)欧州の俗談(ギボン『羅馬帝国衰亡史(デクライン・エンド・フォール・オブ・ゼ・ローマンエンパイヤー)』五十章註)に似たり...
南方熊楠 「十二支考」
...夜中空に吐き飛ばすと...
南方熊楠 「十二支考」
...真黒なる粉ひき車の輪中空(なかぞら)にそびえ...
森鴎外 「文づかい」
...中空に辷(すべ)り登っている石灰色の月の光りに...
夢野久作 「戦場」
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