...鉄骨造の建物の中には、中空階段が設けられているものもあります...
...すばらしくきれいな火魚が青い中空(なかそら)にはね上がりました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「人魚のひいさま」
...靉靆(あいたい)たる瓔珞(ようらく)を白妙(しろたえ)の中空に吹靡(ふきなび)く...
泉鏡花 「薄紅梅」
...あのしんとした中空(なかぞら)を夏(なつ)八月(はちぐわつ)の良夜(あたらよ)に乘つきつて...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...たちどころに一抹の水蒸気と化して中空に消えゆきそうに考えられるのだった...
海野十三 「振動魔」
...闇の中空に浮いた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...らちも無い空頼みしていそいで雨戸をあけると寒月皎々(こうこう)と中空に懸(かか)り...
太宰治 「新釈諸国噺」
...さあつと時々中空から下りて来るうす冷い微風や...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...トーントーントンガシノコ」と四拍子の簡単な旋律を少しぼやけた中空なバリトンで歌い歩くのがいた...
寺田寅彦 「物売りの声」
...それが中空に突き立ってる静けさのうちに...
豊島与志雄 「古木」
...狂犬はクルクルと中空高く舞い上り...
中里介山 「大菩薩峠」
...鳥は中空にあるから見得られるものの...
中里介山 「大菩薩峠」
...凝(じ)っと中空を見詰めて居る様子です...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...薄く曇つた中空に...
原民喜 「永遠のみどり」
...中空(なかぞら)に凄じい翔(かけり)の音が聞え...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...中空で交叉したり...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...暮れぬめり菫(すみれ)咲く野の薄月夜(うすづくよ)雲雀(ひばり)の声は中空(なかぞら)にしてこの歌拙(つたな)く候...
正岡子規 「人々に答ふ」
...渦巻き合いながら中空の暗(やみ)へ消え入ると...
夢野久作 「オンチ」
...まったくそれが思いがけぬ高い中空に聳えていたからである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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