...また一人は旅行中宿屋の風呂(ふろ)の流しで三助からその土地の一般的知識を聞き出すのが最も有効でまた最も興味があるというのである...
寺田寅彦 「備忘録」
...迫る勇氣を胸の中宿し得るもの絶えて無し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...位置は宿の中宿にありて江戸よりゆけば右側にあり」等は歴史的地理的考証を持つに非れば明言し得ざるところである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...真夜中宿を立ち出でたり...
福田英子 「妾の半生涯」
...やがて柳村の中宿に達した...
牧野信一 「夜見の巻」
...最も有勢の貴人も旅中宿屋に彼を招き価を定めて女優を召し酌をさせ...
南方熊楠 「十二支考」
...そこに往復とも中宿りの接待が設けられてあり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...中宿りに小野へ寄ることはふさわしい道順であると薫は思ったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...柏軒が淹京中宿舎を変更したことを聞かぬからである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...嫁に来たときには私の家を中宿(なかやど)にした...
柳田国男 「木綿以前の事」
...この島を中宿とするのは蒼古以来の習わしであったろう...
柳田国男 「雪国の春」
...燕青は一軒の講中宿(こうじゅうやど)に寝ころんでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「天台宗講中宿泊所」「一般參詣者宿泊所」といふ風の大きな木の札の懸つてゐるその冠木門を見ると...
若山牧水 「比叡山」
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