...ヂヤズとお経とこんがらがつて)風の中声はりあげて南無観世音菩薩・これでもお土産の林檎二つです火が何よりの御馳走の旅となつた改紅葉山へ腹いつぱいのこ(マヽ)し・藪で赤いは烏瓜坐るよりよい石塔を見た・ならんで尿する空が暗いまた逢ふまでの山茶花を数へる・土蔵そのそばの柚の実も(福沢旧邸)十一月廿三日曇...
種田山頭火 「行乞記」
...「患者さんですよう」近づきながら、何となくほの紅くなつて、中声で叫んだ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...「ああ!」と慴(おび)えたように中声を発して...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それから中声で詩を吟じた...
豊島与志雄 「父の形見」
...そしてやはり中声をしたまま叫んだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
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