...ト思うと、しめ切らないその扉の透間から、やや背屈(せかが)みをしたらしい、低い処へ横顔を見せて廊下を差覗(さしのぞ)くと、表階子の欄干(てすり)へ、雪洞を中にして、からみついたようになって、二人附着(くッつ)いて、こなたを見ていた白衣が、さらりと消えて、壇に沈む...
泉鏡花 「婦系図」
... 115凄き苦戰の中にしてわれと父との傍に...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...はた又神明の中にして何もの彼に與みするも...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アカイア軍の中にして誰か眞先に敵人の 510武具を剥ぎしや? アイアース・テラモニデースそれなりき...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
... 15トロイア勢の中にして優る譽はわれのもの...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...あらゆる神の中にして眞先に祈うけたれば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...天下經綸の實務は一切夢中にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...村人は父を真中にして何やら小声に囁き交わしているらしかった...
豊島与志雄 「楠の話」
...稽古本(けいこぼん)を広げた桐(きり)の小机を中にして此方(こなた)には三十前後の商人らしい男が中音(ちゅうおん)で...
永井荷風 「すみだ川」
...間(ま)もなく中島は郵便局の通帳を懐中にして階下(した)へ降りた...
永井荷風 「ひかげの花」
...辻斬同士が柳橋を中にして斬り合っているのじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...真中にして担(かつ)いで来たものが釣台であり...
中里介山 「大菩薩峠」
...櫂は鮮緑よ!きれいな靄((もや))の中にしてフ※ベの方(かた)に! みるべしな頭の貌(かたち)が動いてる昔の聖者の頭のかたち……明るい藁塚はた岬...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...まず熱いお茶を召し上って下さい――私も頂きますわ」女は行灯(あんどん)を中にして...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...即ち東京地図を懐中にして...
萩原朔太郎 「秋と漫歩」
...孝次郎は隣室から蒲團を引つぱつて來て炬燵を眞中にして敷いた...
林芙美子 「雨」
...二人は火のない箱火鉢を真中にして暫く向きあつてゐた...
林芙美子 「下町」
...徳市は二枚の切符を懐中にして逃げるように星野家を出た...
夢野久作 「黒白ストーリー」
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