...中々きけ者のよしに候へども...
芥川龍之介 「糸女覚え書」
...中々さうも参りません...
石井研堂 「元日の釣」
...人々は「女ながら中々上手に逃げたものだ」と云いあって居た...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...俺が中々承知が出来ねエや...
内田魯庵 「犬物語」
...中々やりますなア」「犠牲艦隊じゃったのは四五年前までのことじゃ...
海野十三 「空襲葬送曲」
...中々人ガキタリ、何カシテ一気ニ書ケナイ...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...中々悧巧(りこう)ナ子供デス...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...中々あきらめてはゐないのだつたが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...電車は中々来なかった...
豊島与志雄 「微笑」
...中々目的物に届かないものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...中々脱がないのよ」「いや...
夏目漱石 「それから」
...中々おもしろし、堀ばた通り九段の辺(あたり)、吹(ふき)かくる雪におもてむけがたくて頭巾(ずきん)の上に肩かけすつぽりとかぶりて、折ふし目(め)斗(ばかり)さし出すもをかし、種々の感情胸にせまりて、雪の日といふ小説の一編あまばやの腹稿なる...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...五宗中最後に現はれた時宗に就いて之を考察しても、前に掲げた原則の尚誤らざることを示すに充分である、一遍上人の一宗を建立したのは、近畿に於てしたのであつて而して此宗旨は、遊行宗と稱する程あつて、遍歴化道を主として、千里を遠しとせず邊陲の地までも普く及んで居るけれど、其主なる布教地は矢張關東諸國であることは、二祖たる他阿眞教及び同じく一遍の弟子たる一向上人の活動を見ても明かに分かる、又奧羽に於ける時宗の布教は、其遲く起こつた宗旨の割合にしては、中々盛で、宗祖一遍自身は磐城岩代から陸前邊迄遊行して居るのみならず、二祖眞教も磐城殊に岩代に布教し、二祖の弟子其阿彌は陸中邊まで、湛然は陸奧の北端まで行つて居る、其外一遍の弟子の宿阿尊道といふ僧も陸中邊まで巡錫した、又五祖の安國上人は磐城より陸前迄遊行した、其外時宗の僧侶の出羽に多く入つて布教したことは、他宗の遠く及ばぬ所で、一向上人が岩代から羽前にはいつたのを始めとして無阿和尚、辨阿上人、崇徹、礎念、證阿、向阿等羽前地方に活動して居る、而して此等の僧侶が他宗に於けるが如く羽州に入るに越後よりせずして、岩代より直にせるのは、蓋し遊行の名に背かず、天險をも事とせずして、布教し廻はりしことを徴するに足るものである...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...中々に消えんともせず...
樋口一葉 「花ごもり」
...私の病気も中々軽くない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...三省堂から衣裳を取りよせたので中々スマート...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...陶々亭の三円の定食が、中々食へる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...生活が中々困難である...
三島霜川 「自傳」
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