...目は両方ともひたとつぶれてござらっしゃります...
有島武郎 「燕と王子」
...ふたりはアパートを出て、ひろっぱをよこぎり、くらの入り口に近づくと、かんのんびらきの扉を、両方とも、力まかせにパッとひらいて、遠くのほうへ、身をひきました...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...両方とも水の様に透明な液体が八分目程ずつ入っている...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...両方とも同じ種類の安物であったことも明かにされた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...両方とも考えぶかそうに直立して...
谷譲次 「踊る地平線」
...肺でしょうか」「肺ですな……もう両方とも悪くなっている!」荻生さんはどうすることもできなかった...
田山花袋 「田舎教師」
...両方とも同じ権利で相反した主張を強調出来るという見物人意識が第三...
戸坂潤 「生産を目標とする科学」
...彼は両方ともみごとな技功だと言ってくれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼らの生活は両方とも一変されてしまったのである……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...両方とも黒だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...両方とも根の無いことのように考えられもした...
中島敦 「虎狩」
...腕は両方とも針の痕(あと)で埋(う)まっていた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...しかし両方とも迷惑を感じている気色(けしき)がさらにない...
夏目漱石 「三四郎」
...両方ともすべて「こ」の仮名と思っていて...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...それは両方ともなければならないけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「現在のお役には馴れてもいるし自分の性にも合うから」といって両方とも断わってしまった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...あなたの眼が両方とも開(あ)いていますよ」と云いました...
夢野久作 「奇妙な遠眼鏡」
...人間的には、両方とも、好きでも嫌いでもない程度につきあっているし、藩務も円滑(えんかつ)に行っているが、九郎兵衛の眼から見ると、どこやら内蔵助はまだ乳くさい気がしてならない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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