...両袖を顔にあてて声をひそめながら泣きはじめた...
有島武郎 「星座」
...不思議に支那及び露西亜(ロシア)に両属の形を取った事...
大隈重信 「三たび東方の平和を論ず」
...」と両隣りの堺と山川とに相談して...
大杉栄 「続獄中記」
...両側は、マホメッドの人種市だ...
谷譲次 「踊る地平線」
...就中(なかんずく)丸く大きく見開かれ、前方を睨(にら)んでいる瞳(ひとみ)は、兜の眉庇(まゆびさし)とすれ/\になっているために一層険(けわ)しく烱々(けい/\)と輝やき、鼻の上方、両眼の迫る間に、もう一つ小さな鼻があるかのように肉が隆起して、横さまに太い一線の皺(しわ)を刻んでいる...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...妻は両腕でしっかりと私を抱き止めて...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...更に次の如く云って両者を結び付ける...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...両横に補綴(つぎ)のあたってるビロードのズボンをはき...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...路地の両側に立並んでいる二階建の家は...
永井荷風 「寺じまの記」
...金具の厳めしい箱が六つ――それは普通の千両箱などより遙かに大きく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まるでいっさいを放棄するかのように両腕を拡げてソファの上に倒れてしまい...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...口より身体までを両断せしに...
福田英子 「母となる」
...もう一手で敵の陣中目がけて両天秤の凱歌をあげさうになる途端...
牧野信一 「泉岳寺附近」
...それじゃどうすればいいんだ」「二両という金があるんだから...
山本周五郎 「追いついた夢」
...菊千代は両手で顔を掩い...
山本周五郎 「菊千代抄」
...それが更に三両なにがしという借分になって証文に書き込まれた...
山本周五郎 「初蕾」
...木像の両眼からも...
吉川英治 「平の将門」
...シャーマンはグンナルソン及びラーセンの両水夫と共に七時三十分に離陸...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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