...彼女は両手に顔を隠すが早いか...
芥川龍之介 「影」
...その辺の疎らな松木立の中に猪の鼻か松茸がひそんでいるかもしれないと想う念(おもい)がぐんぐん力をつけて一層両脚を急がせてくる...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...同時にそのスクーナー船は後端を中心にして潮流を横切ってゆっくりとって両端が今までと反対の位置になりかけた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...雨は今まさに一滴千両であるが...
種田山頭火 「其中日記」
...しかしもちろん我々の馬車の両側には...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...梅の香(か)は細々(さいさい)として両人(ふたり)が火桶(ひおけ)を擁して相対(あいむか)えるあたりをめぐる...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...まるで魔法(まほう)つかいの両手が...
新美南吉 「名なし指物語」
...ソルディーニがたといどんなに小さな利点でも両手に握ったとなると...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...」メイ子も名状し難い面持で両掌で胸を圧えながら...
牧野信一 「バラルダ物語」
...両手で大きな貝を持って...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「海豹」
...わたしの両親もわたしの友だちのことだからそっくりわたし同様に愛(あい)してくれるだろうと思ったということを話したが...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...顔を両手に埋めているのもある...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...隔歳分知両鎮台...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その手を体の両側に...
シュミットボン Willhelm Schmidt-Bonn 森鴎外訳 「鴉」
...両側は隙間なく葭簀(よしず)張りの売店...
山本笑月 「明治世相百話」
...両親に死別れてから芸妓(げいしゃ)になったり...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...その人間の両脚は摩利支天(まりしてん)みたいに踏ンまえている姿だった...
吉川英治 「私本太平記」
...二人の原士に両腕をねじ上げられていた万吉は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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