...両手の指を埋(うず)めていた...
芥川龍之介 「影」
...この死人には両手がないのです...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...血色は優れず、両の眼玉は、あり得べからざるものの姿でも見た人のように、空(うつ)ろに見開かれて、食器をとる手は、内心の亢奮を包み切れずか絶えず小刻(こきざみ)に顫えていた...
大阪圭吉 「闖入者」
...頭が痛いと苦しがつて両手で顳(こめかみ)を揉むのが例になつてゐる...
武田麟太郎 「現代詩」
...路の両側には花をつけた草や木が一めんに生えていた...
田中貢太郎 「荷花公主」
...その大異の体へそれぞれ両手をかけて搓(も)みだした...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...ホテルの玄関の両側には...
谷譲次 「踊る地平線」
...M君はささえている両膝(りょうひざ)の上に...
徳永直 「冬枯れ」
...空間や時間――普通人々は両者を平行させて問題にする――は...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...彼はこの袴の上に両手を載せて...
夏目漱石 「永日小品」
...また必ずしもこの両者を同一視することはできぬ...
西田幾多郎 「愚禿親鸞」
...それを十分に意識しながら両手をズボンのポケットに突っこみ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...サイダーと紅茶とを両方とも飲み物であるからといって...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...その両岸から苦労して次第に堰止めて行く...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...両手を揃えて右へ左へと交互に振り...
三好十郎 「おりき」
...そしてこの攻防両面にわたる二重の教訓の中から...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「話しを聞こう」「吉岡(奥山大学)から両後見に密訴があった」と周防が云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...怪しみながら両将も逃げだすと...
吉川英治 「三国志」
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