...十五日、丙子、丑刻、大倉辺焼亡す、数十宇災す...
太宰治 「右大臣実朝」
...私は丙種合格で、しかも貧乏だが、いまは遠慮する事は無い...
太宰治 「東京八景」
...丙子(ひのえね)十月三十日脱稿作後贅言(ぜいげん)向島寺島町に在る遊里の見聞記(けんもんき)をつくって...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...丙の襲撃に備えなければならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...中学五年間ずっと体格は丙で通してきた...
中谷宇吉郎 「若き日の思い出」
...またここに人あり他の質問に応じて充分に説明するときは、甲は、彼はものしり顔して少しばかりの学問を衒(てら)うと評し、乙は、彼はちょっとひと通りはものをしっているようだが、だいぶ得意になって話すると言い、丙は、彼は我々の質問に対し懇切(こんせつ)によく説明してくれたと謝(しゃ)する...
新渡戸稲造 「自警録」
...怪奇な下男の丙吉ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何時(いつ)も乙か丙をくれた...
林芙美子 「私の先生」
...文政丙戌九年十月二日...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...数学に丙をとつて来たときも...
平山千代子 「転校」
...甲 二つ乙 五つ丙 二つ丁が一つよみもののこと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...丙が十二時前? では乙は十一時? 私は丙は十二時前後なのよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかし竹田は文政九年丙戌に七十二歳だと書してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...丙午元旦口号...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...明の万暦丙午に至つて李時珍(りじちん)の本草綱目が成つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...地方によってはそれを甲乙丙丁や番号にしてしまった村もあるが...
柳田國男 「地名の研究」
...丙寅(へいいん)八月...
柳田国男 「山の人生」
...丙太は、躍って来て、「行ったよっ」「お通(つう)さん、いたか」「いた、きょうはな、おばば、お通姉さんは美麗(きれい)な帯をして、花祭りしていた」「甘茶と、虫除けの歌を、もろうて来たか」「ううん」「なぜもろうて来ぬのだ」「お通姉さんが、そんな物はいいから、はやくおばばに知らせに、家へ帰(けえ)れというたんや」「何を知らせに?」「河向いの武蔵(たけぞう)がなよ、今日の花祭りに歩いていたのを、お通姉さんが見たのだとよ」「ほんとけ?」「ほんとだ」「…………」お杉は眼をうるませて、息子の又八のすがたが、もうそこらに見えてでもいるように見まわした...
吉川英治 「宮本武蔵」
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