...「このままこの船でお帰りなさるがいいね」とそのどてらを着た中年の世渡り巧者らしいのが葉子の顔を窺(うかが)い窺いいうと...
有島武郎 「或る女」
...僕が棹(さお)を取り妻が舵(かじ)を取るという小さな舟で世渡りをするのだ...
伊藤左千夫 「去年」
...勿論読書といふものは直接世渡りの足しにもならず...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...男も女も急がしく追はれて行く大膽な世渡りの光景だ...
千家元麿 「自分は見た」
...今度は直ぐ他の銭のとれる師匠の所へ弟子入りをするといふ様な洵にどうも薄情な世渡りになつちまひました...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...やくざの世渡りを清算し...
徳田秋声 「縮図」
...わたしもこれからどうして世渡りをしようかと戸惑(とまど)いをしていたところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...馬に乗って世渡りをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうしてずうずうしいのも世渡りの上じゃ一徳(いっとく)だぐらいに考えているんです」「まさか」「いえ...
夏目漱石 「明暗」
...世渡りの張合いになって悪くないよ」平次はそんな事を言いながら夕闇の町を神田の家へ急ぐのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気楽な世渡りをしてゆくより道はないと悟つた...
林芙美子 「浮雲」
...世渡りが上手だから...
林芙美子 「瀑布」
...かかる夢中の世渡りに心を労し...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...お石の世渡りは万事この調子なのであった...
「小祝の一家」
...短気な世渡りをするにゃ当らねえぜ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...親父も世渡り下手の随一さ...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつまで指先の危ねえ世渡りでもなかろうが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...兵法世渡りが達人というなら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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