...褐色(とびいろ)の薔薇(ばら)の花、陰鬱(いんうつ)な桃花心木(たうくわしんぼく)の色、褐色(とびいろ)の薔薇(ばら)の花、免許の快樂、世智、用心、先見、おまへは、ひとの惡(わる)さうな眼つきをしてゐる、僞善(ぎぜん)の花よ、無言(むごん)の花よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...熟々(つら/\)考(かんが)ふるに天(てん)に鳶(とんび)ありて油揚(あぶらげ)をさらひ地(ち)に土鼠(もぐらもち)ありて蚯蚓(みゝず)を喰(くら)ふ目出度(めでた)き中(なか)に人間(にんげん)は一日(いちにち)あくせくと働(はたら)きて喰(く)ひかぬるが今日(けふ)此頃(このごろ)の世智辛(せちがら)き生涯(しやうがい)なり...
三文字屋金平 「為文学者経」
...この世智辛(せちがら)い世の中に誰が寝呆けていられますかというんだ...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...徳川の三百年の夏木あり世智辛(せちがら)き浮世咄(うきよばなし)や門涼(かどすず)み九月六日 家庭俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...世智辛い現代人なぞには...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...当今では大分世智辛(せちがら)くなりましてな...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...今の世智辛(せちがら)い世の中に...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...しかしまた人間の世智辛さがこれでわかる...
寺田寅彦 「柿の種」
...戦後の世智辛(せちがら)さではどうなったかそれは知らない...
寺田寅彦 「学問の自由」
...とにかくこうなるとせっかくの最初の空想も雲消霧散して残るものは世智辛(せちがら)い苦々しい現実である...
寺田寅彦 「雑記帳より(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...この世智(せち)辛い世に生きて行くためには...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...世の中が世智からくなったことをなげいているが...
野村胡堂 「胡堂百話」
...物置へ入るやうな世智辛い泥棒もございませんので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうも世智辛い御時勢で……どんなことが起こるか分ったものじゃありませんからね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今時世智辛(せちがら)くなり...
南方熊楠 「十二支考」
...世智辛いのね、世智辛いところが旧人をつくり、出来上ったところでなくては認めさせず、認めたと思うともう成長のないことを云々する...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...世智辛い世のゆえとは言い条...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...世間の世智辛さと教育から来た弊害世間がだんだんと世智辛くなるのは...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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