...さすがに世慣れて才走ったその言葉は...
有島武郎 「或る女」
...ごく初心(うぶ)な世慣れない青年だったけれども...
有島武郎 「或る女」
...先づ誰が見ても世慣れた記者の筆だ...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...この世慣れた探偵はもうそれ以上...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...世慣れたこなしとともにうっそりと漂っているんだから...
谷譲次 「踊る地平線」
...三人の子の母親になつてゐる彼女は、昔のやうではなく、世慣れた様子で、線香の消え尽きたのにもよく気がついた...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...世慣れた人間らしい無雑作な調子で...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...全く世慣れない、ういういしい調子でした、まるであなたそっくりの立派な態度でした! それにあのドイツ語の詩をおっしゃったところなんか、まるで、まるであなたそっくりでしたわ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼は彼女の世慣れないのを憐(あわ)れに思い...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やがて世慣れた調子で話しかけた...
萩原朔太郎 「夏帽子」
...空想の誇張であるといふことがさすがに世慣れない僕にもすぐ解つた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...世慣れない温和の青年を考へてゐた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...彼がそれまで如才のない世慣れた人たちだと思って交際していた同僚たちから...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...あなたが高等学校をお出になったばっかりの世慣れない青年でいらっしゃった時...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...昔の世慣れない姿勢の悪い青年でいらっしゃらないのに当惑いたしたのでございます...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...振る舞いはあたかも世慣れしているかのようで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...世慣れた女であっても...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...世慣れた心持ちが出て来て...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
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