...主(しゆ)は如何なる休徴(しるし)を彼等に与へ給ひしぞ...
マルセル・シュヲブ Marcel Schwob 上田敏訳 「法王の祈祷」
...左(と)に右(か)く終に一回もこの自信ある手腕を試みる機会を与える事が出来ずにしまったのは...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...「先方に気づかれないように注意して」彼はときどき指図を与えながら...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...この銀時計を彼にのみ与えたことは私の大きな過失であった...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...金を貸し与えたりしているという...
高見順 「如何なる星の下に」
...それが一ばん綺麗な印象を与えるだろう...
太宰治 「誰」
...外の男は与茂七であった...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...五錠しか与えられない...
田中英光 「野狐」
...ドストエフスキイの作品が人々に昔程の感激を読者に与えるであろうか...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...母はまた実際の姿を現わして私に慰藉(いしゃ)の言葉を与えてくれたとしか考えられない...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...私は忙がしく与一を揺り起した...
林芙美子 「清貧の書」
...観念の比較のふさわしい場所を決して与えられない...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...それに科学的真理のもつ厳密性を与へることができるのである...
平林初之輔 「エミイル・ゾラの文学方法論」
...与える傾向のあるものである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...渉筆に、「遠恥東帰、開業授徒、享和癸亥七月、病麻疹而没、年纔二十五、府下識与不識、莫不悼惜者、親友輯其遺稿若干篇上木、予亦跋其後、小蓮残香集是也」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...何でも町の有力者が支那軍の隊長に何万かの金を与えて軍隊を町から撤退させたので町も余り荒れてないそうです...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...小使に命じて鍬(くわ)一挺(ちょう)持って来さして呉一郎に与えた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「ご苦労だった」吉次は、銭を与えて、「――今の光ものを、お前は何だと思う?」「わかんない」「俺にもわからぬ...
吉川英治 「親鸞」
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