...これは大杉を窮地に陥(おとしい)れて自暴自棄させないための生活の便宜を与える高等政策であったろう...
内田魯庵 「最後の大杉」
...どこと言って奇形なところはないが不具という印象を与えるし...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...之は何かの意味に於ける直観によって与えられるもの...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...まことに美学にとって新しい課題を与えているのである...
中井正一 「現代美学の危機と映画理論」
...然しこの円本時代というものは出版者及び文学者に大きな投機心と成金とを与えたけれども...
中里介山 「生前身後の事」
...人間の応報の怖るべきことを思い知る制裁を与えらるることなしに済んでしまうとしたら...
中里介山 「大菩薩峠」
...単に与えられたる輪廓の方便として生存するのは...
夏目漱石 「イズムの功過」
...運命も与次郎も手を下しようのないくらいすこやかな眠りに入った...
夏目漱石 「三四郎」
...共に苦楽を与(とも)にするの契約は...
福沢諭吉 「新女大学」
...昔は盲人に特別の位を与えたものである...
宮城道雄 「昔の盲人と外国の盲人」
...大きな影響を与えて居ることと思う...
宮本百合子 「有島武郎の死によせて」
...かつて敵であったお前に生命を与えたように...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これが工藝に与えられた大道である...
柳宗悦 「工藝の道」
...物みな今日(けふ)は身に与(くみ)す...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...覚一に与えた餞別(はなむけ)のうちには...
吉川英治 「私本太平記」
...彼にそのように歓ばれて、信長も愉快であったと見えて、「与一郎...
吉川英治 「新書太閤記」
...あなたの亭主と知ったなら、そんな目に遭(あ)わせるのではなかったが」「穴でもあったらはいりたい気がする」お甲は藤次のそばへ寄って、水を与え、傷口を縛り、そしてまだ半ばうつつな顔つきへ、武蔵との縁故を話した...
吉川英治 「宮本武蔵」
...賞品授与は、横浜南京町の某亭との事である...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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