...不遇の音楽家が飛びこんで来たり...
芥川龍之介 「奇遇」
...轗軻(かんか)不遇の情...
芥川龍之介 「「鏡花全集」目録開口」
...木歩の不遇の生涯はその死後の一時期において...
心猿 「九月朔日」
...江戸の作者の伝統を引いた最後の一人たる緑雨の作は過渡期の驕児(きょうじ)の不遇の悶えとして存在の理由がある...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...五年前に不遇の中に易簀(えきさく)してしまったが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...実際轗軻(かんか)不遇の士...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...不遇のうちに不平で死んでいる...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...世に容(い)れられない不遇の詩人のやうに徒(いたづ)らに苛々(いら/\)した...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...私は埋もれたる無名不遇の天才を発見したと思って興奮したのである...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...いま不遇の地位にいるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...幼時から不遇の地位にあって人の心の裏ばかりを覗いて来たせいか...
中島敦 「盈虚」
...フーラー教授はいわば不遇のうちに亡くなったわけである...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...第一に自分を不遇のなかに追いこんでいるのだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...いづれも練達巧緻の技量を有しながら兎角に志を得ない轗軻不遇の人々許り...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...大真打のところへ暑寒の挨拶になんぞ行かないとふんぞり返って威張っている不遇の落語家さんがある...
正岡容 「寄席」
...こうした不平不遇の青年落語家の高座を牛込亭に聴いたのはその年の晩秋の一夜だった...
正岡容 「わが寄席青春録」
...不遇の裡に早世した偉大な人物ラ・ボエシの頌徳の辞であって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不遇の地におわれて...
吉川英治 「三国志」
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