...長い間不遇の境地に鬪つて來た人といふ趣きが何處かにあつた...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...忠敬の幼時は言わば不遇の境地に置かれていたのでしたが...
石原純 「伊能忠敬」
...たとえ不遇のうちに歿したとしても...
石原純 「グレゴール・メンデル」
...木歩の不遇の生涯はその死後の一時期において...
心猿 「九月朔日」
...不遇のうちに不平で死んでいる...
丘浅次郎 「人間生活の矛盾」
...当時の諸星が皆不遇のうちに空しく材能を抱いて落ちて行ったのだ...
中里介山 「生前身後の事」
...しかし不遇の角行燈子が...
中里介山 「大菩薩峠」
...独創の気というものは不遇の茨(いばら)の中から開けるものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...幼時から不遇の地位にあつて人の心の裏ばかりを覗いて來たせゐか...
中島敦 「盈虚」
...幼時から不遇の地位にあって人の心の裏ばかりを覗いて来たせいか...
中島敦 「盈虚」
...貧苦と不遇のうちに...
野村胡堂 「楽聖物語」
...蕪村は不遇の詩人であった...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...所有(あらゆる)不幸不遇の人をも吸収して...
福田英子 「妾の半生涯」
...いづれも練達巧緻の技量を有しながら兎角に志を得ない轗軻不遇の人々許り...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...大真打のところへ暑寒の挨拶になんぞ行かないとふんぞり返って威張っている不遇の落語家さんがある...
正岡容 「寄席」
...吁(ああ)この不遇の人、不遇の歌...
正岡子規 「曙覧の歌」
...不遇の裡に早世した偉大な人物ラ・ボエシの頌徳の辞であって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...奈良原到も次第に不遇の地位に墜ちて来た...
夢野久作 「近世快人伝」
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