...この好日を喜んでゐれば不足のない侏儒でございます...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...お繁さんに不足のない様な人は無造作にはあるまい...
伊藤左千夫 「浜菊」
...世の中で一番不足のない果報者中(かほうものちゅう)の果報者だと云わなければならないのだった...
海野十三 「振動魔」
...神様の一人息子が着るのに不足のないものだつた...
薄田泣菫 「茶話」
...何一つ不足のない夫を持った妻としての自分を示さなければならないとのみ考えている彼女は...
夏目漱石 「明暗」
...家柄も人品も不足のない人物ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...金にも娑婆(しゃば)っ気にも不足のない男でしたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毫(すこし)も不足のない器量人であると...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...あらゆる不足のない福徳を...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...鳥獣に不足のないところですら...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...何卒(なにとぞ)十分に飲食させて不足のないようにと祈り...
南方熊楠 「十二支考」
...相手をするに不足のない思い上がった娘であることがわかってきて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...典型的な姫君というのに不足のない人で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何不足のない国々で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...相手に取って不足のない化物だ」と叫びました...
夢野久作 「白髪小僧」
...すこしも不足のない人がらと頷(うなず)ける...
吉川英治 「新書太閤記」
...優に独立したべつの一長篇小説で主人公として書かれるのになんら不足のない御性格の持ち主だったことをこの時の行動がよく立証していると思う...
吉川英治 「随筆 新平家」
...「相手にとって不足のないものだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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