...循環系の不調和は、様々な病気や災害を引き起こすことがあります...
...こう言う彼等の戯(たわむ)れはこの寂しい残暑の渚と不調和に感ずるほど花やかに見えた...
芥川龍之介 「海のほとり」
...何時か我々は霊肉の愛情的不調和並びに或る人々の間に存する心理的不調和が消滅するの日に到達するであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...そんなことは一切合財考えなしで随分可笑(おか)しな不調和な扮装(つくり)をしている人が沢山あるようです...
上村松園 「好きな髷のことなど」
...その不調和が豚を気違いにしてしまった...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...私はその時なんという事なしに矛盾不調和を感ずる一方では...
寺田寅彦 「蓄音機」
...いかにも不調和で不釣合いに響くのである...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...変な不調和を示したのだった...
豊島与志雄 「反抗」
...その表面の不調和のもとには...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...軽佻(けいちょう)なる老人に対する沈重なる青年のあらゆる不調和が存していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...愛すべき濃淡を有する色彩は欧洲人の見て以ていはゆる不調和 Fausse なる色彩と称するものなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...その最も不調和なるは赤坂(あかさか)紀(き)の国坂(くにざか)の往来に越す処はあるまい...
永井荷風 「日和下駄」
...それにしてもどれ程此のリボンが女の心を惹いたことであらうかと思ふと其不調和な處に懷しいやうなところもある...
長塚節 「旅の日記」
...この女の美しさと醜さの、法外な不調和が、相対する限りの人に、造化の悪戯(いたずら)にする、反感のようなものを、かき立てずには措(お)きません...
野村胡堂 「江戸の火術」
...それだけ何んだか他のとは不調和なような気のする...
堀辰雄 「幼年時代」
...愛情と一緒に一種の不調和を感じて居るらしい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...常に不調和というのではない...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...頭のなかに不調和があるから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...思う壺にはまって来ない、不調和なものは、彼女にとって一様に醜である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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