...循環系の不調和は、様々な病気や災害を引き起こすことがあります...
...しかもその堂堂とした渡し守を不調和とも何とも感じないのは丁度歌舞伎の火入りの月を不調和と感じないのも同じことである...
芥川龍之介 「金春会の「隅田川」」
...社会主義的精神の不調和に挟まれてゐたのである...
石川三四郎 「半農生活者の群に入るまで」
...彼は唯一箇の不調和な形を具へた肉の斷片である...
石川啄木 「雲は天才である」
...何時か我々は霊肉の愛情的不調和並びに或る人々の間に存する心理的不調和が消滅するの日に到達するであらう...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...あらゆる部分は真実と見せかけの惑(まど)わしに充ちた不調和で滲透されている...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...其不調和とその罪過罪悪と、動機となり、原因となり、因果の連鎖永久に繋がりて、進歩を生じ、発達を来たし行くは、是れ即ち、真正の調和にして、或点より観察するときは、不調和即ち調和、欠如即ち円満、極言すれば罪悪は人文開展の動機なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...―――この不調和な一族の間に...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...作者の見たり聞いたりした光景をそのまま不調和にそれにくつつけたやうなところが多かつた...
田山録弥 「三月の創作」
...不調和な種々の声音もたがいに融(と)け合ってしまっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...気持ちも不調和だった...
豊島与志雄 「自由人」
...全然不調和に對立してゐることをSは明らかに自覺してきた...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...顔面とあまり不調和なので...
北條民雄 「いのちの初夜」
...ここでは上等の着物を着るとかへつて不調和で滑稽である...
北條民雄 「続重病室日誌」
...これは畢竟(ひっきょう)前後不調和なるがためにや候べき...
正岡子規 「あきまろに答ふ」
...次に病鶴(びょうかく)と梅との配合は支那伝来の趣向にて調和善けれどそこへ小雨を加へたるは甚(はなは)だ不調和なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...輪廓畫に馴れたる目には沒骨畫を不調和に思ふが如き類少からず...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...あまりにも不調和な取り合せでございましょう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこに不調和と狂った拍子とのいかに憎むべきかを学ばせたという...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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