...かくのごとく一般旅客に不親切なる旅館は...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...大東館の不親切なるに反し...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...それなのにどうしてそんな不親切なことをしたのか...
梅崎春生 「記憶」
...」というような頗る不親切な記述があったばかりで...
太宰治 「女の決闘」
...その当時のバーグレーヴ夫人もまた同じように不親切な父親を持っていたが...
デフォー Daniel Defoe 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...併し例えば応用化学者や農芸化学者は大衆に親切なのか、不親切なのか、よほどよく考えて見ないと判らない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...「すき好んで不親切なんて者はあるはずはない...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...そこで池田良斎も、日本の山岳と、神霊との間には、離るべからざる関係があって、大和の三輪山あたりは、山そのものが神社になっているあたりから説き出して、修験道(しゅげんどう)も、半ば神道のものであり、自分の知れる限りにおいては、まだまだいくらも高山に登ることを好み、高山を修行の道場とする神主のあることを、実例をあげて説き出そうとするものだから、山の通人がいよいよセキ込んで、「イヤ、物はそう一概に言うものではない、例外というものもあるし……」とさわぐのを、良斎が尻目にかけて、「それから、あなたは、馬琴の常夏草紙(とこなつぞうし)の中に、多摩川の岸に、大和なでしこが咲き乱れていると書いてあったといいますが、どの辺に、そんなことがありましたか?」「ええ、初めの方に、そんなことがあったようです……」「さきほども聞いていますと、このお雪ちゃんが、ツガザクラの下を通ったとか、通らなかったとかいって、小言(こごと)をいっておいでのようでしたが、お雪ちゃんの文章は、たいてい一度は、わたしが見て上げますが、そんなことは書きはしなかったようですよ、よく読み直してごらんなさい」「いや、わたしも、ちょっと眼に触れたままですから……」「かりにも学者として、左様な粗末な、不親切な、見方をなさってはいけません...
中里介山 「大菩薩峠」
...不親切な人、冷淡な人ならば始めからそれ相応の用意をしてかかるから、いくら冷たくても驚ろく気遣(きづかい)はない...
夏目漱石 「野分」
...「なぜ私に不親切なの...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...如何にも不親切な...
正岡子規 「病」
...お医者なんて不親切なものだなどと云い合って居た...
宮本百合子 「黒馬車」
...鉄鍋という注文を受けても品物がないから薄い琺瑯鍋を届けておくというような不親切な事では文明流の商売と申されません...
村井弦斎 「食道楽」
...世中にこれほど不親切な事はあるまいね...
村井弦斎 「食道楽」
...さるに逍遙が鴎外の理想の何物なるかを問ひしとき鴎外がこれに答へざりしは不親切なりといふ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...われは果して逍遙子に對して不親切なるか...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...あるいはその近所に不親切な女があって...
柳田国男 「年中行事覚書」
...不親切な記載の仕方であろう...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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