...今迄の場所に列ぶのが不見識な樣にでも思はれるかして...
石川啄木 「足跡」
...それでその人が其の中にたつた一人の自分を譲つた細君に如何に不見識なことをされてもそれをどうすることも出来ないのが非常に気の毒に思はれます...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人人」
...不見識であるかのように思ったが...
岩野泡鳴 「耽溺」
...会社自身の不見識な商策から直営店の繁昌が望まれないことは...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...私どもは大いにその不見識を戒め...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...何ぼ何でも不見識なと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...不見識の罰であらうと諦めました...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...何と不見識で軽はずみなことであるか...
戸坂潤 「社会時評」
...人間以外の者に向って伺いを立てるというような不見識が...
中里介山 「大菩薩峠」
...不見識ではあるがやっぱり必要でしょう...
夏目漱石 「おはなし」
...どう間違ったって浩さんが碌々(ろくろく)として頭角をあらわさないなどと云う不見識な事は予期出来んのである...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...大した不見識(ふけんしき)なんですね」八五郎はわかつたやうな事を言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...オイソレというも不見識と思ッたか...
二葉亭四迷 「浮雲」
...この不見識な旧習から脱却して...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それも十年か二十年の事なら兎も角も二百年たつても三百年たつても其糟粕を嘗(な)めて居る不見識には驚き入候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...二百年たつても三百年たつてもその糟粕(そうはく)を嘗(な)めてをる不見識には驚き入(いり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...――何のために? そんなことお前が当って見たのか?」「まさか、不見識な...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...歴史家は今日のように不見識ではあり得ないはずです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
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