...不要な枝や葉を丹念に払い...
梅崎春生 「庭の眺め」
...その不要な金を子供たちに分けてくれはせぬかと...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...不要なお世辞笑ひを抜きにぽつりぽつりと小声で話してゐたりしてゐる...
武田麟太郎 「現代詩」
...自分はもう不要なので...
武田麟太郎 「現代詩」
...もう礼儀も何も不要な身内の家なのですから...
太宰治 「嘘」
...神仙も二十四孝も不要なのです...
太宰治 「惜別」
...それから精神の教化などとそんな廻りくどい権謀(けんぼう)みたいな遠略は一さい不要なのです...
太宰治 「惜別」
...不要な条件は観念上の分析によってだけ捨象される...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...ところが職業とか専門とかいうものは前(ぜん)申す通り自分の需用以上その方面に働いてそうしてその自分に不要な部分を挙(あ)げて他の使用に供するのが目的であるから...
夏目漱石 「道楽と職業」
...一切の解説や紹介は不要なものにすぎないから...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...俺といふ人間が最早全く社会にとつて不要な人間であり...
北條民雄 「道化芝居」
...不要な好奇心をかき立てた事をお詫びしなければなりません」テンプルの物言いに何かひっかかったので...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...畢竟このオオツヅラフジの名は全く不要な贅名である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...前から本家とは親戚で遠慮の不要な間柄だ...
横光利一 「夜の靴」
...そのような不要なことも人には囁きかけず...
横光利一 「旅愁」
...だから、私たちの祖先が殘して行つてくれたものには、如何に戰爭が科學的になつても、生活が科學化されても、不要な、役立たない、活し得ないものは一つもないことを痛感して、自分の書く時代小説の上に、大きな示唆と信念を受けて來たのである...
吉川英治 「折々の記」
...不要なかざりやら...
吉川英治 「折々の記」
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