...水供給がその後も不確かなのは救貧院に運ばれて住所が判らないものである...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...触感によって温度や重量の判断をする場合にもいっそう不確かなものである...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...信ぜんとする熱烈な欲求――不確かな希望であった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この値は不確かであるが...
中谷宇吉郎 「北海道開発に消えた八百億円」
...よしや記憶が不確かでぼんやりはしているものの...
西尾正 「墓場」
...彼は自分が船の不確かな床の上にいて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...甚だ不確かな話だった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...全ては不確かであり...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...「そうだっけなあ」と私はもう一度不確かなように笑いながら言った...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...われわれの主人公に、生きた人間の不合理、不確かさ、複雜さを與へること、と同時にわれわれ民族の天性に從つて、構成し、秩序づけること...
堀辰雄 「小説のことなど」
...即ち、一方では論理的な、理智的な小説を書きたいといふ欲求、また一方では、不合理、不確かさ、複雜さをもつた生きた人物を描かうといふ欲求、――われわれはその二つの欲求の戰場であるがいい...
堀辰雄 「小説のことなど」
...いま夢みてゐたばかりのごたごたした不確かな事物の間から...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
...この幸福が不確かであると見るからこそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...どうしても我々の掟を概括的な不確かな言葉で表現するにとどめねばならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これは欺きやすく・満たしやすい・不確かな審判者だからである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その原因・容態・進行の不確かなことから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...よっぽど不確かなものになっている...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そしてこの不確かな世界に集合してゐる多くの漁夫達を見ると...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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