...不用意に歎(なげ)きのことばをもらした...
海野十三 「金属人間」
...市長があのとき「総監閣下云々」と云ったのは、狼狽して云い間違えたのではなく、不用意にも、その「市長の鍵」紛失事件を黒河内総監には通じて置いた事実を曝露したものではあるまいかと思った...
海野十三 「深夜の市長」
...不用意に兄に顔を合せることを避けていますが...
橘外男 「仁王門」
...しかし不用意に読み流した読者の中には著者の意味とちがった風に解釈して...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...之を不用意に見ると...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...親しい者にも話せないようなことまで不用意に打明ける...
豊島与志雄 「待つ者」
...不用意に近づいたばかりに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これ全く立法者の不用意に起因するものと言わねばならぬ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...不用意に表れているように思われる...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...不用意に自分の書いた手紙を落とすようなことをしたら...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...高等靜論(スタチツク)の算法によりて古人が不用意にして靜性(スタビリテエト)の極處に至れるを看破してこそ...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...そして不用意に古言を用いることを嫌う...
森鴎外 「空車」
...翻って今も不用意に...
柳田國男 「夢と文芸」
...どんなばあいでも不用意に云い返すようなことは決してしなかった...
山本周五郎 「花も刀も」
...翁は上機嫌なままに大事な口伝や秘伝を不用意に洩らすことがあった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...もしも彼が不用意に...
吉川英治 「江戸三国志」
...不用意に敵へ迫った大隅や直義らの兵は...
吉川英治 「私本太平記」
...不用意に立ってしまった...
吉川英治 「八寒道中」
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