...案外君たちは不用意なんだネ...
海野十三 「深夜の市長」
...母堂の不用意な言葉などは凄かつた...
種田山頭火 「行乞記」
...戦後の種々の不用意な施設と思慮の足らぬ言論とが更に別のしかたでそれを破壊しようとしたが...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...不用意な葉子の雑誌や書物や原稿の散らかったあたりに...
徳田秋声 「仮装人物」
...読者に対して著者の往々不用意な見解を押しつけずにすむという事...
戸坂潤 「読書法」
...黄昏に降りた不用意な旅人のために...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...ただ不用意な言葉だけで十分なのです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...どんなことがあってもそんな不用意な言いかたはしない...
久生十蘭 「だいこん」
...この不用意な仕草がコワリョーフをかっといきり立たせてしまった...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...これまでにあとから訂正したくなるような不用意な文句を書いたことは屡ある...
平林初之輔 「中西氏に答う」
...洩らした不用意な言葉が...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...小賢しい焦慮もその不用意な胸や頭を醜く...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...たしかに不用意なキヤンプ的生活見たいなものだ...
牧野信一 「断唱」
...それでも不用意なる少年の語の中には...
柳田国男 「山の人生」
...老刑事が私を容易に犯人扱いにしようとしないのは、証拠が不十分なままに私を的確な犯人と睨んでいる証拠である……だから何とかして私を狼狽(ろうばい)さして、不用意な、取り返しの付かないボロを出さしておいてから、ピッタリ押え付けようとこころみている、この刑事一流の未練な駈け引きであることが、よくわかった...
夢野久作 「冗談に殺す」
...冗談半分にいってるんじゃないか」と不用意な言を放った...
吉川英治 「三国志」
...督軍の将たる者が不用意な言を発しては困る」成何は恥じ怖れて本陣を辞去した...
吉川英治 「三国志」
...不用意なる能をお目にかけなどしたは...
吉川英治 「新書太閤記」
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