...彼女もまさかに彼女の不用意な一言が...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...ドイツ語の新刊書を有難がってはいない不用意な私は...
戸坂潤 「読書法」
...読者に対して著者の往々不用意な見解を押しつけずにすむという事...
戸坂潤 「読書法」
...父の賛辞や不用意な言葉だけでも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし、若い青年の心に、この不用意な、若(もし)くは極めて巧みに巧まれた、この言葉が、こうひびくのがどうしておかしかろう...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...黄昏に降りた不用意な旅人のために...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...ただ不用意な言葉だけで十分なのです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「流刑地で」
...どんなことがあってもそんな不用意な言いかたはしない...
久生十蘭 「だいこん」
...これまでにあとから訂正したくなるような不用意な文句を書いたことは屡ある...
平林初之輔 「中西氏に答う」
...「海軍」やってるうちに不用意なところをどし/″\発見するが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...夫のギルレイは不用意なことがよくありました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...愚かな伝統を尊重――と云ふより寧ろ単なる不用意な考察で――それで私の名前なるものが制定される...
牧野信一 「痴想」
...セウェルス・カッシウスは不用意な時ほど雄弁であり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ショコラの軽い舌触りも不用意な久慈の質問で味なく終ろうとしかかったときである...
横光利一 「旅愁」
...むしろ千鶴子より塩野の祝賀の宴を強く射る失礼な結果となっていることに気がついて不用意な失言を...
横光利一 「旅愁」
...督軍の将たる者が不用意な言を発しては困る」成何は恥じ怖れて本陣を辞去した...
吉川英治 「三国志」
...不用意なる能をお目にかけなどしたは...
吉川英治 「新書太閤記」
...前に「親鸞」を社命で書いたのを不用意な偶然のように申しましたが...
吉川英治 「親鸞の水脈」
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