...猶更(なほさら)不案内な人間である...
芥川龍之介 「龍村平蔵氏の芸術」
...何となれば独乙の諺は日本人に不案内なればなり...
石橋忍月 「舞姫」
...一不案内な道を教えられるままに歩いて古河の町外れまで来ると...
伊藤野枝 「転機」
...土地不案内な博士はある日日本の留学生を一人連れて散歩へ出た...
薄田泣菫 「茶話」
...全く京都名所地理に不案内な案内者でした...
竹久夢二 「砂がき」
...自分たち平生科学の研究に従事しているものが全然専門の知識に不案内な素人(しろうと)からいろいろの問題について質問を受けて答弁を求められる場合に...
寺田寅彦 「自由画稿」
...之だけ読んだ不案内な読者は...
戸坂潤 「思想としての文学」
...不案内な道へ追いやったのは誰だ? でも...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...不案内な内容をひねくれた文章で書いてある上に...
豊島与志雄 「反抗」
...殆んど不案内な土地だったけれど...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...僕は不案内な土地に一人ぽつねんとして...
豊島与志雄 「道連」
...不案内な田舎道を二人つれ立つて歩きはじめた...
永井荷風 「買出し」
...不案内な彼は、第一下女の溜(たま)りのある見当を知らなかった...
夏目漱石 「明暗」
...「貴女のお国の言葉に不案内なせいで誤解しているならお許しください...
R. マッケナ R. McKenna The Creative CAT 訳 「愛と月の犬」
...先方へつくと何分不案内な土地でしてな...
矢田津世子 「神楽坂」
...それに勝手不案内なので善助と太兵衛は方角を間違えたらしい...
吉川英治 「黒田如水」
...不案内な山道へ誘いこまれたのである...
吉川英治 「三国志」
...朝廷むきの御儀(おんぎ)にはいっこう不案内な武辺者...
吉川英治 「私本太平記」
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