...猶更(なほさら)不案内な人間である...
芥川龍之介 「龍村平蔵氏の芸術」
...何となれば独乙の諺は日本人に不案内なればなり...
石橋忍月 「舞姫」
...土地不案内な博士はある日日本の留学生を一人連れて散歩へ出た...
薄田泣菫 「茶話」
...不案内なまゝに漠然と店土間の方へ向けて中庭を入つて行つた房一は...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その音の強弱緩急の波のうち方で土俵の上の活劇の進行の模様が相撲に不案内なわれわれにもよくわかるような気がする...
寺田寅彦 「相撲」
...あれはたとい人口百万ほどの不案内な都会の大広場へ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...殆んど不案内な土地だったけれど...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...さて両君はこの辺の地理不案内なりとの口実をもって覚束(おぼつか)なき余に先導たるべしとの厳命を伝えた...
夏目漱石 「自転車日記」
...不案内な彼は、第一下女の溜(たま)りのある見当を知らなかった...
夏目漱石 「明暗」
...曲者でなくて主人といふことになりますね」「曲者が不案内な納戸へ入つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...西洋流の文明についてはすべて不案内なるこの人民に向い...
福沢諭吉 「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」
...山のことも一向不案内なわたくし...
堀辰雄 「ほととぎす」
...草深い不案内な降り道を考へると...
三好達治 「測量船」
...土地不案内な上に...
吉川英治 「江戸三国志」
...それに勝手不案内なので善助と太兵衛は方角を間違えたらしい...
吉川英治 「黒田如水」
...不案内な山地の苦戦とか...
吉川英治 「私本太平記」
...江戸はまだ不案内なので...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...土地にも不案内な自分が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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