...それを氣が附かないほどの人間だと思はれるのが不本意なので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...私も不本意ながらしぶしぶ主人の言に従わざるを得なかったのです...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...たうとう相沢章助も不本意ながら黙認せざるを得ないことになつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...この版では不本意ながら無視せざるを得ない事情になった...
戸坂潤 「科学方法論」
...私の関心の対象が何物であるかを示す第四の例として、不本意ながら、一つの他愛のない零細な煙のような幻想を叙べねばならぬ...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...彼自身も不本意ながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自分を洞見(どうけん)して時とすると不本意ながらも自責の念を起こさせられるその眼つきに反抗して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...――名匠(めいしやう)が不本意な仕事を俗衆にヤンヤと言はれる時のやうな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――名匠が不本意な仕事を俗衆にヤンヤと言われる時のような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不本意ながらあなたとのお約束を果すことができなくなったという意味のことをはなはだ曖昧に吐露した...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...なんとなく自分の安全のみならず正気のためにも不本意ながら必要不可欠だとの信念から生まれたものらしかった...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...そんな不本意な考えから自分を外(そ)らせるためには窓の外へ目を持って行きさえすればいい事を知っていた...
堀辰雄 「菜穂子」
...いつまでかくてあるも不本意なれば...
宮崎湖処子 「空屋」
...そんなことで小さいお嬢さんの消息も聞けないままになって不本意な月日が両方の間にたっていった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不本意なふうで陛下にお上げなすったじゃありませんか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...不本意ながら欲の字を添えて置く...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...不本意ながらも芸者屋のために裁縫をして...
森鴎外 「渋江抽斎」
...何か不本意な場合に立ったり...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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