...深沢も「折角我等を人がましく思いたまいて伯父ごより御添書ありしに学校へも入れ申さぬは不本意なれど...
饗庭篁村 「良夜」
...不本意ながら近来工合が悪いから当分学校に不熱心な考えはないが事情があるからと言って...
大隈重信 「学問の独立と東京専門学校の創立」
...不本意ながら俳句界に遠ざかったとあるのはどういう原因であったのであろう...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...不本意ながらおはつどのをもらわれたのだそうでござります...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...彼自身も不本意ながら...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...お銀様も不本意ながらこのままで安んずるほかはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...友達に抗議されて不本意ながら重大な変更を余儀なくされ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...――名匠が不本意な仕事を俗衆にヤンヤと言われる時のような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不本意ながら悪者の手先になって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不本意ながら、援助が出来なくなったといってきた...
久生十蘭 「黒い手帳」
...もつと不本意なことはこれでもつて當分プルウストに關する手紙を打ち切らなくてはならなくなつたことだ...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...不本意ながら食物のために必要な零細な印度銀(ルピイ)を得る唯一の道だったので...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...およそ不本意な生活をその下根な女と六年も続け...
正岡容 「わが寄席青春録」
...後めたい不本意な...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...不本意ながらも芸者屋のために裁縫をして...
森鴎外 「渋江抽斎」
...いずれも皆一旦の好意とその後の不本意な...
柳田国男 「山の人生」
...何か不本意な場合に立ったり...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...「それゆえ、不本意ながら、今宵はお兄上の菩提寺品川寺(ほんせんじ)へ一先(ひとま)ずお越しなされて、明日ご郷里へお立ちなさるがお身の為であろうと――これも殿よりのお心添えでござる」と、使者の一人が言い足した...
吉川英治 「剣難女難」
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