...はいった所には不景気な土間に...
芥川龍之介 「上海游記」
...不景気な橇に賃して四時頃此姉が家に着いた...
石川啄木 「雪中行」
...不景気なんぢやない?」愛子は珈琲と水菓子を吩咐けた...
徳田秋聲 「歯痛」
...よっぽど不景気なんだね...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...気のきいた雌犬にも吠え付かれねえ」「不景気な野郎じゃねえか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...石垣の窪みへ繋(つな)いだ不景気な釣舟へ下りて行くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不景気な野郎を親分は知りませんか」「知らないよ」「三十がらみの青瓢箪(あおびょうたん)野郎で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今ごろから湯へ行く人もないものだ、本当に馬鹿々々しいったら」若い女房の声を背後に聴いて、不景気な浴衣、手拭をヒョイと肩に掛けて番傘をさした若松は、鼻唄をそそりながら夜の夕立の中を町内の湯屋へ行くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...厄過(やくすぎ)に見えるような不景気な男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...好きな競馬へも行かない程の目に遭ってゐると不景気な話をきいて...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...不景気な面をして――」野島といふ柔道二段の法科大学生は...
牧野信一 「渚」
...不景気なナシヨナル・りいどると...
牧野信一 「余話(秘められた箱)」
...こんな不景気な目に合つて俺達が糞を掴むんだ...
三好十郎 「おスミの持参金」
...不景気な」いきなりこう喚いた...
山本周五郎 「百足ちがい」
...一方不景気な抓み鼻を持っている人は...
夢野久作 「鼻の表現」
...十日(とをか)程の後(のち)にはおれとキキイが向(むか)ひ合つて不景気な飯を食ふ日が多くなつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...不景気な面(つら)を見せにきたにちげえねえ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...そんな不景気な面相ではなかった...
吉川英治 「旗岡巡査」
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