...ひょっくり現れた伊号一〇一潜水艦は、大胆不敵にも、大混乱を始めている主力艦の後方に浮び上り、永らく中絶していた味方の艦隊との連絡をつけるために、搭載(とうさい)していた飛行機を送り出すと、手際(てぎわ)も鮮(あざや)かに、再び水底深く潜航して行った...
海野十三 「空襲葬送曲」
...トンネルを出ると、大胆不敵にも、ジリジリと警官の方へにじり寄って来る...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...その機敏と大胆不敵には...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...賊は大胆不敵にも人肉名刺によって名乗りを上げている...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...その時分にはもう、合鍵が間に合って、明智たちは階下へ降りていたが、まさか表玄関から逃げ出しもしまいと、その方は支配人にまかせ、手分けして幾つかの裏口の見張りをしていたのだが、「黒トカゲ」は早くもそれと察したのか、大胆不敵にも、胸を張り、ステッキを振りながら、靴音も高く表玄関を通ってそとに出た...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...」ドアをぴたとしめて、青年の顔をちらと見て、不敵に笑い、「うまい! 落ちついていやがる...
太宰治 「火の鳥」
...宮内はまことに大胆不敵になり得ているのだ...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...大胆不敵に立ち、頬に精気が戻り、灰色の瞳に輝きがある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...夫のために大胆不敵にならなくちゃ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...台察児(タイチャル)兄上! ただいま成吉思汗(ジンギスカン)が、不敵にも、単身城へ乗り込んでまいりました...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...大胆不敵に見えてゐた...
牧野信一 「毒気」
...甚だ不敵になり居ると載す...
南方熊楠 「十二支考」
...マッタク博士が大胆不敵に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼の歌ふ様子には周囲の人々の顔色には少しも頓着せぬ熱心さが大胆不敵に籠つてゐた...
横光利一 「頭ならびに腹」
...いずれ根(こん)よく潜っていたら、大概、こんな片付きかたをするんじゃねえかと思っていたのさ」そしてまた、不敵に、こうもいった...
吉川英治 「大岡越前」
...五体は、敏捷を加え、世間にたいし、不敵になった...
吉川英治 「大岡越前」
...不敵に笑い合ったのを見て...
吉川英治 「新・水滸伝」
...敢て不敵になって...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索