...赤銅色の頬には不敵にも...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...ひょっくり現れた伊号一〇一潜水艦は、大胆不敵にも、大混乱を始めている主力艦の後方に浮び上り、永らく中絶していた味方の艦隊との連絡をつけるために、搭載(とうさい)していた飛行機を送り出すと、手際(てぎわ)も鮮(あざや)かに、再び水底深く潜航して行った...
海野十三 「空襲葬送曲」
...大胆不敵に笑っていた...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...その時分にはもう、合鍵が間に合って、明智たちは階下へ降りていたが、まさか表玄関から逃げ出しもしまいと、その方は支配人にまかせ、手分けして幾つかの裏口の見張りをしていたのだが、「黒トカゲ」は早くもそれと察したのか、大胆不敵にも、胸を張り、ステッキを振りながら、靴音も高く表玄関を通ってそとに出た...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...小林君の大胆不敵には感心のほかありません...
江戸川乱歩 「大金塊」
...」男みたいに不敵に笑った...
太宰治 「善蔵を思う」
...」「あなたが来て直接うかがったらいかが?」とルーシィが不敵に言うと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...今一つ思ひきつて更に大膽不敵に...
野上豐一郎 「桂離宮」
...大胆不敵にも艦首を魔の水門に向けたではないか...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...大膽不敵にもそれを疑ふらしいが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...澄んだ青い瞳は大胆不敵に光り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...言いようの無いほど不敵に見えた...
三好十郎 「肌の匂い」
...マッタク博士が大胆不敵に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いずれ根(こん)よく潜っていたら、大概、こんな片付きかたをするんじゃねえかと思っていたのさ」そしてまた、不敵に、こうもいった...
吉川英治 「大岡越前」
...五体は、敏捷を加え、世間にたいし、不敵になった...
吉川英治 「大岡越前」
...大胆不敵にも丞相にまみえ...
吉川英治 「三国志」
...――かくて、楊雄が家に帰らない夜といえば、線香の火と、この小婢(こおんな)の手びきで、頭巾を眉深(まぶか)にかぶった色坊主が、不敵にも、ほとんど一晩おきに、人妻の秘室へ忍び通うという不義の甘味を偸(ぬす)んでいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...この春、ああは豪語して去ったものの、よもや二度とは京都へ足ぶみ致すまいと思っていたのに――よくよくな慢心者――約束とあって――御覧なさい、吉岡清十郎どの他(ほか)御一門と、名宛ても不敵に、新免宮本武蔵と、ただ一人名前で、打(ぶ)つけてよこしたその果し状を」三武蔵は今、どこにいるのか、居所(いどころ)は認(したた)めてないので、その書面からは知り得べくもない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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