...不思議なことにその馬鈴薯が茎の末に実を持つた...
石川三四郎 「馬鈴薯からトマト迄」
...不思議なことには...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...それに不思議なことには...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...全体己はこの女の何処がよくって、こうまで惚(ほ)れているのだろう? あの鼻かしら? あの眼かしら? と、そう云う風に数え立てると、不思議なことに、いつもあんなに私に対して魅力のある顔が、今夜は実につまらなく、下らないものに思えるのでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...不思議なことには...
豊島与志雄 「霧の中」
...しかし不思議なことには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不思議なことには...
豊島与志雄 「狸石」
...一目見ても不思議なことには...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...不思議なことに馬も人も更に驚く風情(ふぜい)はなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...狙うのは大抵非道と名を取った金持か、評判のよくない武家屋敷ばかり、盗るものは必ず現金(げんなま)と決っておりますが、不思議なことに、一夜のうちに、二里も三里も離れた、山の手と下町を荒したり、偶々(たまたま)人に追われても、疾風のごとく逃げ去って、塵(ちり)ほどの手掛りも残さなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五小田卷直次郎の家を調べると、昨夜見たまゝ、長火鉢の猫板の上の舐め物まで何の變りもありませんが、不思議なことに、押入の中にあつた筈の小判小粒、五六百兩にも餘らうと思ふ大金は、影も形もありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...表の方に顔の揃っていたのは誰と誰だ」「不思議なことに皆んな表にいましたよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...が、不思議なことに、毎晩集つて來た、半之丞の弟子達も、身寄りの者もたつた一人も顏を見せません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しの剥落(はくらく)も損傷もなく、この仏像を転がし落された不釣合に高い木製の蓮台にも、不思議なことに、大した傷も見付からなかったのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不義の相手があつたんです」「?」「道ならぬ契(ちぎり)を重ねた隱し男」「それは?」「不思議なことに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...閃光と同時に短刀は胸へ不思議なことに...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...すると不思議なことには正助爺さん達の行く処(ところ)は...
宮原晃一郎 「竜宮の犬」
...不思議なことには...
吉川英治 「江戸三国志」
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