...七月三日――生き、考えるものを、殺して、前に置き、それに小さな穴を、ただ小さな穴のみをうがち、生命をつくりあげている血が流れるのを眺め、それが柔かな、冷たい、動かない、考えることもしない一塊りの肉にほかならないと思うのは、必ずや不思議な、心地よい快楽であろう...
ギィ・ドゥ・モオパッサン Guy de Maupassant 秋田滋訳 「狂人日記」
...この男は不思議な性格を持つてゐる...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...葉子が専用の看護婦を二人(ふたり)も頼まなかったのは不思議なようだが...
有島武郎 「或る女」
...不思議な軍隊を向うに廻して不審をうった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...自分にはわからない不思議な動機でいつも他の花を買うのであった...
寺田寅彦 「球根」
...これを売っている露店商は特製特大の赤ん坊の頭ぐらいのを空に向けてジャンボンジャンボンと盛んに不思議な騒音を空中に飛散させて顧客を呼んだものである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...君にもっと不思議なことを見せて上げるから」彼は入口のドアまで歩いていった...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...いろいろな不思議な模様だった...
豊島与志雄 「潮風」
...それは実際不思議な事件で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...また当時、アテンの政治は民主主義であったが、しかし、その制度の下にも、不思議なことは、高慢な人が沢山いた...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
...不思議な旅行ばかりを続けていた...
萩原朔太郎 「猫町」
...手のこんだ不思議な細工だということであった...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...耳から心の中に沁み入り不思議な感じを起させるのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...』『これらの不思議な...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...夜といふものに対して不思議な感覚をもつてゐます...
牧野信一 「蝉」
...思えば不思議な話である...
武者金吉 「地震なまず」
...自分としてはコンナ不思議な事はないと思う...
夢野久作 「少女地獄」
...不思議なことには...
吉川英治 「江戸三国志」
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