...」私の好奇心はいつか私の不快な感情より強くなっていた...
芥川龍之介 「沼地」
...一應は不快なる印象の中から振返つて眞理を探し出すほどのノーブルなる品性を缺いた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...もうからだじゅうは不快な嘔感(おうかん)のためにわなわなと震えていた...
有島武郎 「或る女」
...殆ど毎日のやうに私が電車内に於て享ける不快なる印象を囘想する毎に...
石川啄木 「我が最近の興味」
...私に不快なものが当地にはあまりないというのではありません...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...まだしも不快なる感を起すまいと思うのである...
永井荷風 「百花園」
...それで今の不快な感じが消えてしまった様子を...
中里介山 「大菩薩峠」
...さいぜんのあの一つの不快な...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は不快な顔をしてそちらを向いた...
夏目漱石 「道草」
...不快なことがずっと多いものだ...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...決して不快なことじゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...彼は此処の様子から或る不快な疑ひを父に持つた...
牧野信一 「F村での春」
...あの他合もない己れの不快な病らひに就いて話すことを恥ぢてゐた筈なのに...
牧野信一 「毒気」
...都て不快な衝動(しようどう)を與(あた)へたに抱(かゝ)はらず...
三島霜川 「平民の娘」
...かえって思いやりのないお尋ねを持ち出して不快なお気持ちにおさせしてはならない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたしの日常の生活を静かな・不快な思想を脱却した・ものにすることもできるけれど...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不快な迷いに暮れていました...
吉川英治 「江戸三国志」
...女はその不快な視線を避けるために顔をうなだれ眼を伏せていた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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