...米国にその例をとるは不適不当にして...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...処がマルクス主義は主として社会乃至歴史(そしてやや不当にも自然や論理にさえ夫が無批判にも拡大されたのだ)に関する特殊な認識に過ぎない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...一方に於て日本ファシズムの固有性を不当に強調しすぎて...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ああ! 俺の場合は、文学者としての名声が、不当にも、俺の人間的完成(もしくは未熟)を追越し過ぎたのだ...
中島敦 「光と風と夢」
...貪慾な後家の金貸婆が不当に儲けたように...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...というのは、彼女にまだ全然ぴったりしないこの地位は、きっと思いがけず、また不当にも、そしてほんの一時的に彼女に与えられたものにちがいなかった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...レーニはどうもこの男を不当に判断している...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...いわば無勘弁の少年と評するも不当に非ざるべし...
福沢諭吉 「経世の学、また講究すべし」
...傭主は彼女達を言いようも無く不当に圧迫して居る...
細井和喜蔵 「女給」
...不当に侵入したことは許してくれ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...諸君は不当に大きなギセイを払わなければならなくなる...
三好十郎 「恐怖の季節」
...不当にすばらしく愛されている女であると夫人はねたんでいた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...まったく真実の・本質的な・理性は(この名を我々は不当に盗んでいる)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いかに不当に当人を支配するかということは...
山本周五郎 「新潮記」
...少しも不当にはならないが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ひどく不当に思われたが...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...前段の苦悩によって不当に緊張させられた心が...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...また人によると和辻はおのれの価しない「名誉」を不当に享受していると考えないものでもない...
和辻哲郎 「非名誉教授の弁」
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