...必しも不幸な芸術家ではない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...而も最も不幸なのは彼の「勝利」の――彼は昔...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...不幸なる自分がまた風邪にでも罹って...
近松秋江 「狂乱」
...しかし厳密な意味の完全が不可能事である事を痛切にリアライズし得た不幸なる学者は相対的完全以上の完全を期図する事の不可能で無意義な事を知っていると同時に...
寺田寅彦 「相対性原理側面観」
...「公共のためを思い」「不幸なる同胞」に同情を寄せたり何かすることによって世間の皆々の人格の成長を欲することが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それは賤(いや)しい卑怯(ひきょう)な陰険な唾棄(だき)すべきまた嫌悪(けんお)すべき罪悪ではないか!八年このかた初めて、不幸なる彼は、悪念と悪事との苦(にが)い味を感じたのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...自らあの残酷の中へ身を投じたお嬢様の不幸な運命に怖れおののいたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...不幸な氣の毒の子供なのだ...
萩原朔太郎 「宿命」
...不幸にして――然りまことに不幸な事には...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...なれど縁薄くして末不幸なり...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...不幸な娘でございます...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...としたらしばらくその頃になって不幸なこの夫婦は別れたのだろうが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...あの不幸な作品が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...ある宵にかたへ聞きせる不幸なる運命の性(しやう)を変へむと...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...わたくしほど不幸なものはないやうな気が致し候へども...
吉井勇 「酔狂録」
...……不幸なことはきまっている...
吉川英治 「大岡越前」
...不幸な花がいたづらに多く...
吉川英治 「折々の記」
...世に自分ほど不幸な者はあるまいと思いがちだ...
吉川英治 「私本太平記」
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