...少々不実な女と見られる位は仕方がない...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...おれは決して不実な男ぢやねえのだ...
太宰治 「お伽草紙」
...連れ添ふ女房を追ひ出して余所の女を引きずり込むやうな不実な男に...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...右翼左翼両派の――(ことに右翼の)――不実な裏切りなどを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ある知らず知らずの不実な考えがあるのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不実な役目を警察に売りつけ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それはコゼットに不実な行ないではなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そして「自分を不実な男だと自分で思ふのが嫌だもんだから...
長與善郎 「青銅の基督」
...平田はそんな不実な男じゃない...
広津柳浪 「今戸心中」
...「われらともどもにうけごうべきそこはかの道」「ほおえみのごと手を振るがごと、さりげなき、不実なる道」...
深瀬基寛 「悦しき知識」
...不実なる道これは芸術の...
深瀬基寛 「悦しき知識」
...糞老婆(くそばばあ)と思ッてお出でに違いない……此方はそんな不実な心意気の人(しと)と知らないから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そしてアポロの不実なる下僕と見なされて国外に追放せしむる掟があつた...
牧野信一 「くもり日つゞき」
...決して恋する者にふさはしくない出任せなことばかりをキヤツ/\と景気好気に口走つてたうとう不実な男のやうに思はれてしまつたのだ...
牧野信一 「籔のほとり」
...不実な祖国とえ三重の呪咀を織りこんだむかしの労働者の歌をその后ぼくは皇帝の監獄部屋で皇帝の親衛兵たちのボロを解きながら皇帝の緋色の衣装を拝受したこのマンチュリアの婦人服に似た着衣は皇帝の女囚によって織られた三重の呪咀は...
槇村浩 「シュレジェンの織工によせて」
...不実な恋人のことなんて忘れるんだ...
山川方夫 「待っている女」
...不実なまねをしたためしもない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...自分も今は固い不実な思想と同様に人間を殺す恋愛に落ち込んでしまっている...
横光利一 「旅愁」
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