...考えると不安なことばかりだ...
伊藤野枝 「出奔」
...そういう不安な考えは一時に消えてしまった...
海野十三 「暗号音盤事件」
...不安な危っかしさを抱かせられる度ごとに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...新来者に不安な眼を注いだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」河村はふと不安な気分になって...
豊島与志雄 「二つの途」
...そんなにして不安な一夜をあかした...
中勘助 「銀の匙」
...お松のような不安な心でなしに...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして若い女とただ差向(さしむか)いで坐っているのが不安なのだとばかりは思えませんでした...
夏目漱石 「こころ」
...桟敷の上に不安な顔を押し並べた同勢を見渡しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不安な一夜が明けると...
原民喜 「廃墟から」
...みなの心に、不安な思いが、またドっと雪崩(なだれ)のように落ちかかって来た...
久生十蘭 「キャラコさん」
...不安な豫感に打たれてゐた...
堀辰雄 「水族館」
...困惑して不安なようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...私はまた改めて不安な気持に襲はれた...
三好達治 「海辺の窓」
...尼君は多少不安な気もするのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...推定がやや不安なるを免れなかった...
柳田國男 「垣内の話」
...尊氏も不安なきをえなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...しかしそういう苦難や戦乱の不安などは...
和辻哲郎 「鎖国」
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