...すこし不安な気持になって...
海野十三 「空中漂流一週間」
...私はその訪問者の不安な気持が気の毒になり...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...不安な、気持のわるい好奇心を感じながら、彼がその方へ歩いていくと、二人の男が暗い斜面からプラットフォームへあがってきたが、その二人は防水布でおおった担架をかついでいた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「オスカー・ブロズキー事件」
...不安なような気もするのだろう...
太宰治 「十二月八日」
...この悪臭によって自分はこの現世から突きはなされてただ一人未知の不安な世界に追いやられるような心細さを感ずるのであった...
寺田寅彦 「試験管」
...やゝ不安な寂(さび)しそうな面地をして居たが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...人心全く不安なわけで...
戸坂潤 「社会時評」
...単なる不安などではない...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...一種の不安な気持がヒヤリと能登守の胸を刺して...
中里介山 「大菩薩峠」
...現代は不安な時代であらうか? それはさうでもあらう...
中原中也 「撫でられた象」
...きんは何とない不安な眼で田部の手元をみつめた...
林芙美子 「晩菊」
...たゞ喟然たる気持のみが不安な程胸に拡がつてゐた...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...どうかすると居ても立ってもいられぬほど不安な気持に駆られた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...今さら不安な気持が起って来ると...
横光利一 「南北」
...いつどのような理由でぐるりと変るかもしれない不安な部分が...
横光利一 「旅愁」
...自信のない迷者の足どりが時折立ちどまってはしきりと不安な顔をして方角を案じているのである...
吉川英治 「親鸞」
...たちまち背後(うしろ)の不安な空気を感じたらしかった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...それゆえに彼は何人よりも激しく私を不安ならしめる...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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