...男は滋幹が不安そうにもじ/\している様子を見て...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...すぐにまたすっかりもぐってしまおうと不安そうに構えているのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...不安そうに訊ねた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...寝台の飾りのあたりで不安そうにさらさらと音をたてている...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...ちょっとのあいだ自分の周囲を不安そうに眺めまわしてから――しゃべった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「早すぎる埋葬」
...すこし興奮しているらしい顔を不安そうに見守っていた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...いかにも不安そうに...
堀辰雄 「幼年時代」
...わきにメリヘイブン閣下が立ち、不安そうに眺め、おどおどしており、一方ロナルド・ホープ大尉が、椅子に座る人事不省(じんじふせい)の男の唇にブランデーを少し流し込んでいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...人々は落ち込み不安そうに歩き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...士甲は不安そうに座敷の四人を見ている……)(出て行った乙が二重になった塀の外のくぐり戸を開けて出たと思われる頃...
三好十郎 「斬られの仙太」
...「おまえの支度はできているのか」おすえは不安そうに頷いて「ええ...
山本周五郎 「さぶ」
...――」「こちらに花田万三郎さまという方がいらっしゃるでしょうか」「おります」「その方が下総のほうへおいでになりましたでしょうか」「ゆきました」「それは危のうございます」八重は不安そうに云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...と不安そうに云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...不安そうに絶えずあたりを見まわすのだった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...それでも何かしら不安そうに鍬の上げ下げを凝視していたが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...不安そうに釘勘を振向いて...
吉川英治 「江戸三国志」
...「は、は、は、は」と万太郎は笑って――「あわてるな、身は奉行所の役人ではない」「へ、へい……」といったが、まだ不安そうに、「どうか、ま、まッ平御勘弁を」「何を勘介してくれというのか」「何しろ、今日は半年ぶりに、伝馬牢から出たばかりなんで、へい、それで仲間のやつが、一杯祝ってくれた晩なんですから、どうか、お目こぼしを願います」「ふウむ、では察しの通り、貴様は小泥棒だな」「左様で」「顔を見せろ」「どうかお慈非に一つ……...
吉川英治 「江戸三国志」
...不安そうに水煙管をおいて...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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