...着したものを拭ひ去つたあとの不動不壊(ふどうふゑ)の相の名残(なごり)なくあらはれてゐるのを発見した...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...箇の中にその金剛不壊なる全...
田山録弥 「孤独と法身」
...静かに金剛不壊といふことを思ふ...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...既に金剛不壊である...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...愛慾もすべて金剛不壊の本体を背景にして...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...却つて私に金剛不壊の本体を暗示した...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...自然の無関心は、金剛不壊は、いま漸くそのまゝの姿を以て、私の心に続いて来て居るやうになつた...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...不壊の真理から流転界に堕しつつもなお之を抜け出ようとする境地を指して仏典では「世」と云っている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...その中で永遠に不壊のものと認められる学説は月空の星のごとく少ない...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...水に入って溺(おぼ)れぬ金剛不壊(こんごうふえ)のからだだと号して寺内(じない)の蓮池(はすいけ)へ這入(はい)ってぶくぶくあるき廻ったもんだ」「死んだかい」「その時も幸(さいわい)...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...父と私との実に充実した情愛を包む各瞬間をして益光彩あり透明不壊であるように生きましょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「おうッ!」と武士は金剛不壊(こんごうふえ)と受け止めたので剣の交叉から瞳をやきそうな火花が散った...
吉川英治 「剣難女難」
...天下に魏の不壊(ふえ)を示さないのか」と...
吉川英治 「三国志」
...けれど蜀の守りが不壊鉄壁(ふえてっぺき)と見えるあいだは...
吉川英治 「三国志」
...不壊金剛(ふえこんごう)寄手がたの各陣所は...
吉川英治 「私本太平記」
...この国とともにある不壊(ふえ)の富士も...
吉川英治 「新書太閤記」
...雲のうちにも不壊(ふえ)の富士のあることを思わなくなる...
吉川英治 「新書太閤記」
...強剛不壊のものになってくる...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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