...到底人に不可能なりとの意味を言い表わしたのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...頭は頭と少しずつ焼いて行けば不可能なことではありません...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...それを防ぐことは絶対に不可能なのではあるまいか...
江戸川乱歩 「心理試験」
...断崖だらけで上陸の不可能な島であることを思い知らせてくれた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...そうして、自分が、彼にまつわりついている間に、自分のお道化は、所謂「ワザ」では無くて、ほんものであったというよう思い込ませるようにあらゆる努力を払い、あわよくば、彼と無二の親友になってしまいたいものだ、もし、その事が皆、不可能なら、もはや、彼の死を祈るより他は無い、とさえ思いつめました...
太宰治 「人間失格」
...現に与えられた事象自身の認識・利用さえも不可能なのである...
戸坂潤 「科学論」
...本質的に不可能なのである...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...なぜと云へば今時本当に良心と理性との眼覚めた人が一度も基督教に囚はれずに済むと云ふ事は恐らく不可能な事だからです...
長與善郎 「青銅の基督」
...同じ単純観念相互が規則正しく一般的に複雑観念に成ることは不可能なのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...富井博士はこの点に付いて始めより民法の起草および議定を三年間におわるの不可能なることを知り...
穂積陳重 「法窓夜話」
...自身でも親の心になりきってしまうことが不可能な気がするのか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あのはなやかな人たちの世界の一隅(いちぐう)を占めることは不可能な影の淡(うす)い身の上であることがいよいよ心細く思われて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その事を話すのは一体不可能なのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...可能だというなら不可能な場合もあろう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...田舎でなければ不可能な問答である...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...人々はこのどちらかへ傾かねば心を支える生活は不可能なのだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...不可能な事ではないかと...
吉川英治 「折々の記」
...あたまに描くことが不可能なほど...
吉川英治 「私本太平記」
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