...あるいは不可思議なる天の摂理(せつり)であったか...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...霊妙不可思議なる仏のことばだということです...
高神覚昇 「般若心経講義」
...田舎にはもっと不可思議なことが多々ある...
豊島与志雄 「憑きもの」
...パリーで大仕掛けに仕事をしてる四つの頭を持った一個の不可思議な盗賊であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私にはそれがアラディンのランプの如くに靈妙不可思議なものと思はれた...
中島敦 「環礁」
...何か不可思議なものがひそんでいる予覚がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...最後の悲劇(カタストローフ)までも見尽した私(わたし)に取っては幻怪不可思議な事件であればあるほど...
野村胡堂 「呪の金剛石」
...せっかく出た門の柱に噛(かじ)り付いて不可思議な世間の活動を臆病(おくびょう)な眼で見ているのであった...
水上滝太郎 「山の手の子」
...まつたく彼には不可思議なチヤームがあつた...
村山槐多 「殺人行者」
...それは毎時(いつ)も彼女の胸をとおり過ぎる不可思議な或るいじらしい反抗であった...
室生犀星 「花桐」
...言葉と身振りとによって万病を癒(い)やすという或る坊さんの不可思議な方術を人づてにお聞きになると...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私達は歴史的推移の不可思議な命数のもとに...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...実をいうと不可思議な話である...
柳田國男 「地名の研究」
...夢の不可思議なぞいう科学界の大きな謎が...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...幻妙不可思議な芸術である...
夢野久作 「能ぎらい/能好き/能という名前」
...この定型があらわす意味は不可思議なほど沢山にある(厳密な言葉で云うと無限にあり得るので...
夢野久作 「能とは何か」
...不可思議な……)何の秘曲やら友松にはわからない...
吉川英治 「新書太閤記」
...我々はまた一層不可思議な傷ついた骨と緑っぽい石鹸石の公開も差し控えた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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