...他人が眞相を誤解することを――若しくは不利益なる眞相を看破することを恐れるからである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...仁右衛門に不利益な色々な事情は色々に数え上げられたが...
有島武郎 「カインの末裔」
...自己に不利益なる證據物に對しては全然關知せざるものの如く裝ひ...
石川啄木 「トルストイ翁論文」
...極めて不利益なことである...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...その国の将来に対してははなはだ不利益なことである...
丘浅次郎 「教育と迷信」
...一方から考えてみると全団体のためにはずいぶん不利益なことである...
丘浅次郎 「進化論と衛生」
...其のために不利益な位地に立つて居るものは堪へ難い不平を起すに至る...
丘浅次郎 「人類の将来」
...人から何か自分に不利益な誤解を受けて...
寺田寅彦 「笑い」
...私を不利益な立場に陥(おとしい)れて...
徳田秋声 「仮装人物」
...此の上政府と衝突して解散を重ぬるは国家の不利益なりと...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...往々日本を誤解して日本に不利益なる報告を本国に送るものなしとも限らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...米友にはいよいよ不利益な証拠になってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...能登守にとっては極めて不利益なのはわかっているが...
中里介山 「大菩薩峠」
...無論その不利益な方面を代表するのが僕なのだから...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...自己に不利益な供述を強要されない...
日本国 「日本國憲法」
...自己に不利益な唯一の證據が本人の自白である場合には...
日本国 「日本國憲法」
...主人の不利益なことを言つてくれさうもなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして外国市場における競争に関する限りにおいては吾々を他に比較して不利益な地位に置くことはないであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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