...「彼はプレッシャーに弱いので、やりたがらないという風に出来不出来を言っています」...
...親類の不出来(ふでか)しを面白がったように見える...
泉鏡花 「婦系図」
...平生はずいぶん出来不出来(できふでき)のある人で...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...南枕に眠るといつもきまつて不出来ださうです...
薄田泣菫 「茶話」
...あの訳はどう考えても不出来であった...
辰野隆 「銷夏漫筆」
...出来不出来はあつても全然認めたくないと云ふものはない...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
...そういう部分はむしろはなはだ不出来でありまた話の結末もいっこう収まりがついていない...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...「そも、過ぎつ年、逝(ゆ)きし頃――この前、黒船の参りました時、憶えもござりましょうが、三田は、薩摩の御邸で、夜を徹しての、能狂言、謡の声も、晴れ晴れと、鼓の音も、ぽんぽんと、それで、すっかり、附近の町家は、落ちつきまして、御門の前へ、朝になると、大きな膏薬、はがしてみると、その下に、天下の大出来物、と、書いてあったと、この時の、大出来者島津斉興が、今も猶大出来者か、或いは又、大不出来か、ちらり、ほらりと、雨夜星、琴平湯の、浴槽(ゆぶね)にて、弁慶床の店先にて、人の噂に聞きつらん...
直木三十五 「南国太平記」
...その町人を――」「町人に手傷を受けた不出来者などは...
直木三十五 「南国太平記」
...菊五郎の高時天狗舞不出来にて見るに堪えず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...食事を終り、別室に至り、懇々切々、今日欧洲流行の非なるを教示せられ、竟(つい)に日本の形勢不得止して、国会を開くに至らば、能く注意し、国法を定め、而して仮令如何様の事あるも、国費を微収するには、国会の許諾を不得(えざれ)ば、不出来様の、不策に出る勿れ、若し其権を、国会に譲れば、内乱の基と知るべしとの事なり...
蜷川新 「天皇」
...今日のスープは不出来...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...漫才が出来不出来があるが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...同時に「おみよ新助」のことにして「牡丹燈籠」のことにして作品の出来不出来より作者自身の筆の馴れ...
正岡容 「小説 圓朝」
...先日君に御馳走した豚料理は原料が悪くって不出来だったがその後上出来の時は暴食先生の大原君に食べられて君に差上げないのが遺憾千万(いかんせんばん)...
村井弦斎 「食道楽」
...(c)だから我々の持っている古書は一番不出来なものではあるまいかと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ところが、どうしたのか、能のほうは、不出来であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...「不出来でございまするが」大助がいって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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