...「彼はプレッシャーに弱いので、やりたがらないという風に出来不出来を言っています」...
...食うと恐しくねばり気があって、不出来な、重くるしい麪包(パン)を思わせるが、薄く切ったのを火であぶり、焦した、或は褐色にした豆の粉〔きなこ?〕と、小量の砂糖とをふりかけて食うとうまい...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...仕事の不出来より...
井上円了 「おばけの正体」
...パン職人の如きはちょっとした焼き損いや不出来なものは...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...胡瓜と大根とは不出来...
種田山頭火 「行乞記」
...「そも、過ぎつ年、逝(ゆ)きし頃――この前、黒船の参りました時、憶えもござりましょうが、三田は、薩摩の御邸で、夜を徹しての、能狂言、謡の声も、晴れ晴れと、鼓の音も、ぽんぽんと、それで、すっかり、附近の町家は、落ちつきまして、御門の前へ、朝になると、大きな膏薬、はがしてみると、その下に、天下の大出来物、と、書いてあったと、この時の、大出来者島津斉興が、今も猶大出来者か、或いは又、大不出来か、ちらり、ほらりと、雨夜星、琴平湯の、浴槽(ゆぶね)にて、弁慶床の店先にて、人の噂に聞きつらん...
直木三十五 「南国太平記」
...清岡は仙台あたりの地方大学に在学中も学業の成績は極めて不出来で...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...しかしそれはもっとも不出来なものであった...
夏目漱石 「永日小品」
...甚だ不出来で赤面ものでしか無かったと思って居る...
野村胡堂 「探偵小説と音楽」
...いはれると以前(もと)の不出来(ふでか)しを考へ出していよいよ顔があげられぬ...
樋口一葉 「にごりえ」
...その出来不出来は...
福沢諭吉 「家庭習慣の教えを論ず」
...スパゲティは今日は少し堅くて不出来だった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...それは決して出来不出来の推敲ではなかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...小説としての出来不出来を考えたり...
三好十郎 「恐怖の季節」
...暮に小山さんとおっしゃるお方がいらっした時のは肉が悪い故(せい)でございますか誠に不出来でしたが今日のは兄さんが好(い)い肉をお捜し下すったお蔭で角煮(かくに)なんぞは長崎で拵(こしら)えるように出来ました」兄「そうか...
村井弦斎 「食道楽」
...貴嬢(あなた)のお手料理とあるから格別の味が致します」妹「どう致しまして誠に不出来でお恥しゅうございます...
村井弦斎 「食道楽」
...四五日来お柏持病脳痛不出来之処...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...(c)だから我々の持っている古書は一番不出来なものではあるまいかと...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...出来不出来はやむを得ないのですが...
柳宗悦 「民藝四十年」
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