...況(いは)んや天譴(てんけん)の不公平なるにも呪詛(じゆそ)の声を挙ぐる能はず...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...男女に依つては非常に不公平な点がある...
芥川龍之介 「世の中と女」
...処がこの不公平な見解が一般の婦人達をして大変な誤まつた考へに導いた...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...自分が受けて困る不公平なら...
伊藤野枝 「転機」
...各個体にとっては不公平な...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...その不公平な空洞を...
太宰治 「惜別」
...不公平なものであるよといはねばならぬ...
中原中也 「山羊の歌」
...不公平な世の中を公平にしてやろうと云うのに...
夏目漱石 「二百十日」
...それにしては世間は我々に対して結構不公平なんではありませんかな...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...冷静な科学者の心緒(しんしょ)を徹底的に攪乱するほどの不公平な事実があるものだということを...
久生十蘭 「地底獣国」
...なおこの不公平なる所置を怪しまず...
福田英子 「妾の半生涯」
...それに猫は常に飽食して竈辺(かまどべ)に安居するは不公平ならずやと怒る...
南方熊楠 「十二支考」
...この世はこんな不公平なものであるのかと思って末摘花は恨めしく苦しく切なく一人で泣いてばかりいた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何だか少し不公平なようにも思えたが...
柳田国男 「故郷七十年」
...エエッ……コンナ篦棒(べらぼう)な……不公平な……...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...賞罰の区々不公平な点ばかりでなく...
吉川英治 「三国志」
...物事があんまり不公平なので...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...しかも争いなく不公平なき世界である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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