...大抵健全なる精神は不健全なる肉体に宿るやうに...
芥川龍之介 「僻見」
...いつか誰かは「色彩のある夢は不健全な証拠だ」と話していた...
芥川龍之介 「夢」
...および自己の神経組織の不健全なことを心に誇る偽患者(にせかんじゃ)...
石川啄木 「弓町より」
...またかかる不健全なる思想は...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...その癖不健全なる娯楽には随分憂身(うきみ)を窶(やつ)して...
大隈重信 「我輩の智識吸収法」
...何か不健全なものを見つけたからだと思って間違はない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...健全な胃腸は不健全な飲食物を拒絶する!年をとると...
種田山頭火 「行乞記」
...不健全な評判を博そうと思って...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不健全な遺伝から成ってるこの不分明な合金のなかでは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...陸軍の方の『独立家屋』なんていう変な飜訳や、死にかかった病人の脈搏みたいな韻律(リズム)の詩や、不健全な読書や、芝居や球突や、それから、多くは猫の生活、そんなのが、仕事と云えるものかね...
豊島与志雄 「野ざらし」
...そこから不健全なる貪婪(どんらん)の流産が起こってくる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...其不健全なる芸術の趣味の赴く処は是非にも毒婦と称するが如き特種なる暗黒の人物を造出(つくりだ)さねば止(や)まなかつた...
永井荷風 「虫干」
...「こんな不健全な身体では智能発達の劣るのもむりはありませんですな...
本庄陸男 「白い壁」
...不健全な親孝行を感じた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...滝本は酷く不健全な...
牧野信一 「南風譜」
...不健全な鼓動の音――などと彼は...
牧野信一 「山を越えて」
...劣悪不健全な食物により生じた疫病(ペスト)は一般に...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...気分が悪いと言ったって胃腸の不健全な人なら気候の変化に感じて頭痛のする事もあろうが和女ほど強壮な人は滅多にない...
村井弦斎 「食道楽」
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