...お客様が来たとなると不思議にたて続くし……」「不仕合わせなんぞも来出すと束(たば)になって来くさるて」倉地は何か心ありげにこういって渋い顔をしながらこの笑い話を結んだ...
有島武郎 「或る女」
...不仕合わせが持ち上がるかしれたものではないのだ...
有島武郎 「親子」
...芸が身を助ける不仕合わせ...
高見順 「如何なる星の下に」
...順慶が此の不仕合わせな親子に対して感じていたものは...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...思いは日夜かの不仕合わせな上(じょうろう)母子の身の上に馳せながら...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...あり難(がと)うござりますそのお言葉を伺(うかが)いました嬉しさは両眼を失うたぐらいには換(か)えられませぬお師匠様や私を悲嘆に暮(く)れさせ不仕合わせな目に遭(あ)わせようとした奴(やつ)はどこの何者か存じませぬがお師匠様のお顔を変えて私を困らしてやると云うなら私はそれを見ないばかりでござります私さえ目しいになりましたらお師匠様のご災難は無かったのも同然...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...なんてあたしは不仕合わせなんだろう...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...僕とこよりも一つ不仕合わせや...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...自分より不仕合わせな人間はないと思っている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...不仕合わせな青年でさ……」『いや...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...子供のころから絶えずおびえてばかりいたこの不仕合わせな若い女は...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その他のいくじのない不仕合わせな者たちは...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...ちょうどきょうぼくのみた不仕合わせな女のように...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...わたし自身が不仕合わせな人間だということである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「まあ不仕合わせなお二人ですこと!」「彼女は行ってしまったんです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「あれからずっと不仕合わせつづきでね...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...並々ならず不仕合わせらしいこの男には...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...「お前の様な者が好い身寄りを持たないのは不仕合わせだね...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
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