...そういう不人情な了簡ではならぬといわれて...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...それを横取りして置くと云ふそんなさもしい不人情な考へは少しもなかつたけれども...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今こゝで別れるような不人情な真似は出来ない...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...不人情な人間になりさがったものだろうか? だって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...不人情な、心無しの、傲慢(ごうまん)な、けしからん男だ!」そして彼は目にわいてきた一滴の涙を娘に見せないように、顔をそむけた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...そんな不人情なことはできませんな」「不人情?」竜之助は苦笑(にがわら)いしながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...不人情ならばとにかく...
中里介山 「大菩薩峠」
...おそらく君ぐらい不人情な男はあるまいよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...涙一つ零(こぼ)すじゃなし」「不人情なんじゃない...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...転任したくないものを無理に転任させてその男の月給の上前を跳(は)ねるなんて不人情な事が出来るものか...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...夫の父母に対して礼儀なく不人情ならば離縁も然る可し...
福沢諭吉 「女大学評論」
...「それにしても不人情な」と...
本庄陸男 「石狩川」
...決して不人情な者でないとすぐにまたよく思っていただくような日もあるでしょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...11130不人情な檀那で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そんな不人情な人間に大事な任務がはたせるわけがありません」「そんなふうに仰しゃっても...
山本周五郎 「風流太平記」
...――不人情なことをしちまったなあ...
山本周五郎 「風流太平記」
...「うるさいなんて不人情なことを云うなよ...
山本周五郎 「風流太平記」
...しかし忘れ去るような不人情なことはしたくないというのが親の真情である...
和辻哲郎 「初めて西田幾多郎の名を聞いたころ」
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