...ミュンヘン一八八六年六月十日バイエルン公 ルイトポルド副署 国務顧問官 デリング伯爵同 内務大臣 リーデル男爵殿下の命により内務省大臣官房長 フォン・ノイマルルウドイヒ二世陛下の精神障碍にたいする臨床報告一、陛下ノ精神障碍に於ケル病状ハ甚ダシク進行シ居リ、経験上、パラノイア(精神錯乱)トシテ知ラレタル型ノモノニ属ス二、コノ型にアリテハ、緩慢、然モ漸次増悪スルモノナルヲ以テ、現状ヨリ見ルニ、久シキ以前ニ発病セラレタルモノナルコトヲ認メラルルガ、既ニ長年月ヲ経過シタル故ニ、治癒困難ナル状態ニアリ、猶、精神障碍ノ度ハ、日ヲ追ウニ従ッテ更に度ヲ加ウルモノト思惟セラル三、現状ニ於テ、御自身ノ意志ニヨル自由決定ハ全ク不可能ニシテ、御不予ノ状態ハ、御生涯ノ限リ、継続スベキ性質ノモノナリ以上は、侍医フォン・グッデン博士、宮中顧問官ハーゲン博士、国立医科大学教授グラスハイ博士、王室顧問官フープリヒ博士が宣誓の上陳述したものにして、本文に於ては、各方面より推察したる帰結を参酌補足し、これを一致の意見として添附す同日朝、ミュンヘンをはじめ各市町村の公報板に簡単な布告が貼りだされた...
久生十蘭 「泡沫の記」
...群公子更不予...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...家継公(いえつぐこう)が」「御不予(ごふよ)重(おも)らせられた御容子なるによって...
吉川英治 「江戸三国志」
...将軍様御不予(ごふよ)によってというお達しの――鳴物停止(なりものちょうじ)...
吉川英治 「江戸三国志」
...先頃からご不予(ふよ)でしたが...
吉川英治 「三国志」
...度々のご不予のため...
吉川英治 「三国志」
...帝はご不予(病気)を口実に...
吉川英治 「私本太平記」
...ご不予(病気)は...
吉川英治 「私本太平記」
...帝(みかど)のご不予も...
吉川英治 「私本太平記」
...本院(光厳上皇)には先ごろから少々御不予(ごふよ)(病気)とのことで...
吉川英治 「私本太平記」
...不予(ふよ)のお病気(わずらい)や万一などもないとは限らん...
吉川英治 「私本太平記」
...ついに不予になられ...
吉川英治 「平の将門」
...天皇が不予だといっては三千八百人の僧尼がつくられる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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