...或声 お前は何と云ふ下等な奴だ!僕 誰でも僕位は下等だらう...
芥川龍之介 「闇中問答」
...自分で自分の下等なのに腹を立ててゐるのですからな...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...下等な言葉を使うそうである...
芥川龍之介 「上海游記」
...芸術なぞよりは数段下等な政治の事ばかり考えていた...
芥川龍之介 「上海游記」
...然し、自分も進んで受け合つたり、下等なのでも、洋服を拵らへさせたりした上は、遠藤に面して、さうおろそかに出來ない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...まるでスクリーンで偉大な恋人と言われている下等な小男のデイゴーででもあるかのように騒ぎ立てるにきまつてる...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...哲学的に問題にならない下等なものだと考えて見せる向も多いようだが...
戸坂潤 「思想としての文学」
...然しこんな下等な樹木を好んで居るといふものは恐らく他にはないであらう...
長塚節 「隣室の客」
...ずつと下等なものである...
夏目漱石 「それから」
...彼女の父がどこからか浮世絵風の美人を描(か)いた下等な団扇(うちわ)を四...
夏目漱石 「道草」
...猫は旨(うも)うござります」「随分豪傑ね」下等な書生のうちには猫を食うような野蛮人がある由(よし)はかねて伝聞したが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...明かに下等な巻煙草の灰である...
久生十蘭 「魔都」
...ごく下等な女に出会った事がある...
二葉亭四迷 「予が半生の懺悔」
...それは下等な生活法だ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...女の眼一芝の新銭座に「ぶっかけ」という下等な飯屋がある...
山本周五郎 「風流太平記」
...今一段下等なワケじゃが...
夢野久作 「近世快人伝」
...下等な動物は五官の作用を持たないままに...
夢野久作 「暗黒公使」
...コイツに囚(とら)われている奴ほど自由の利かない下等な存在という事になる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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